<提携>ソニーとパナソニック 有機ELテレビ、交渉入り
毎日新聞 5月15日(火)11時0分配信


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薄型テレビの世界シェア※米ディスプレイサーチ調べ。2011年、金額ベース
 ソニーとパナソニックが、「次世代テレビ」として有力視される有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)テレビ事業で提携交渉に入ったことが15日、明らかになった。実現すれば、大手家電メーカーとして競い合ってきた両社として、主力の事業で初の提携となる。不振が続くテレビで韓国勢を追撃する。

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 有機ELテレビは、電圧をかけると自ら発光する有機材料を使うもので、画面の後方からライトで光を当てる液晶テレビより消費電力が少なく、より薄型で高精細なのが特徴だ。韓国のサムスン電子とLGエレクトロニクスが年内に、家庭向けの55型を発売する方針。まだ75万円以上と高額だが、市場が広がる可能性が出ている。

 ソニーとパナソニックも、15年度までに家庭向け有機ELテレビの市販を目指している。両社が技術を持ち寄り、低コストで不良品の少ない生産方式の開発などを検討する。提携により、開発期間短縮や早期量産につなげ、コストを低減する。共同生産に発展する可能性もある。

 ソニーは07年、世界に先駆けて11型の有機ELテレビを約20万円で発売したが、液晶テレビなどに比べて高価で大型化も遅れたことから普及が進まず、10年に家庭向けから撤退。現在は業務用モニターに絞って販売している。家庭向け有機ELテレビの再投入に向け、台湾液晶パネル大手の友達光電(AUO)と量産で提携する交渉も進めている。一方、パナソニックは年内にも、液晶パネルを生産している姫路工場(兵庫県姫路市)に数百億円を投じ、有機ELテレビの試作ラインを導入する。

 両社とも、テレビは韓国勢との競争激化や価格下落で赤字続き。テレビ事業の不振が響き、12年3月期連結決算でソニー4566億円、パナソニック7721億円の最終(当期)赤字を計上した。赤字幅はいずれも過去最悪だった。【大久保陽一、宮崎泰宏】

最終更新:5月15日(火)11時29分

ソニーとパナソニックが、「次世代テレビ」として有力視される有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)テレビ事業で提携交渉に入った事が15日、明らかになった様だ。。

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