<イラン>「フェイスブック」容認 不満解消狙い
毎日新聞 5月12日(土)19時34分配信
 【テヘラン鵜塚健】イランの最高指導者ハメネイ師が、インターネットの交流サイト「フェイスブック」の利用を容認するファトワ(宗教令)を出したことが分かった。イラン政府は、民主化デモの呼びかけなどに使われることを警戒し、これまでフェイスブックを禁じてきた。米欧諸国による経済制裁の影響などで高まる国民の不満を和らげるため、規制緩和を印象づける狙いもあるとみられる。

 ハメネイ師の事務所によると、宗教令は4月末に出され、「宗教上の罪を犯したり、イランやイスラム教の敵に利用されない限り、フェイスブックを使っても問題はない」との判断を出した。

 中東の民主化運動「アラブの春」は、若者らがフェイスブックやツイッターを通じてデモを呼びかけて拡大。当局による弾圧の様子も世界中に流れ、非難が集中した。イラン政府は同様の動きが波及することを恐れ、フェイスブックやツイッターの閲覧を規制してきた。ただし、現実には回避ソフトを利用し、「違法」接続している国民も多い。

 宗教令の発令によりフェイスブックの利用で逮捕される恐れはなくなるが、現在も当局の規制は続き、通常の手段では接続不能。言論統制の流れは変わらないとの見方が強い。

最終更新:5月12日(土)21時52分

イランの最高指導者ハメネイ師が、インターネットの交流サイト「フェイスブック」の利用を容認するファトワ(宗教令)を出した事が分かった様だ。

暗黒の稲妻