福島から避難、つくばでまた被災…7世帯20人
読売新聞 5月8日(火)16時41分配信

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避難先で被災し、部屋の片付けをする大川さん夫妻=岩波友紀撮影
竜巻で被害を受けたつくば市北条の雇用促進住宅(5階建て)には、東京電力福島第一原発事故で避難した福島県いわき、南相馬の2市と大熊、双葉、富岡、浪江4町の7世帯計20人も入居していた。
富岡町から避難している会社員(33)は妻(38)と4階で暮らす。6日は昼食後、ふとベランダを見た妻が「竜巻だよ!」と声を上げた。渦は「ゴー」と音を立てながらみるみる近づいてくる。2人はベランダから離れた奥の寝室に逃げ込み、ふすまを押さえたが、「ドーン」という大音響と同時にふすまごと2、3メートル後ろのベッドまで吹き飛ばされた。会社員はとっさに妻の体を手で支えた。会社員は左足の甲、妻は左手の甲を切り、ともに打撲傷も負った。
昨年3月の原発事故直後、車で福島県内の避難所に逃げ、その後、親類宅などを転々とし、昨年5月からこの住宅に暮らしている。食器棚や冷蔵庫を買いそろえ、ようやく生活も落ち着いてきた中での被災。床中にガラスが散らばり、ふすまには木片が突き刺さり、新品の電子レンジも壊れた。2人は「命が助かっただけ良かった」と安堵(あんど)しつつ、「まさかまた命の危険にさらされるとは。これからゆっくり生活できると思っていたのに」とも。
最終更新:5月8日(火)16時41分
避難した地でまた災害に見舞われって…手を差し延べる神様は居ないのだろうか。
暗黒の稲妻
読売新聞 5月8日(火)16時41分配信

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避難先で被災し、部屋の片付けをする大川さん夫妻=岩波友紀撮影
竜巻で被害を受けたつくば市北条の雇用促進住宅(5階建て)には、東京電力福島第一原発事故で避難した福島県いわき、南相馬の2市と大熊、双葉、富岡、浪江4町の7世帯計20人も入居していた。
富岡町から避難している会社員(33)は妻(38)と4階で暮らす。6日は昼食後、ふとベランダを見た妻が「竜巻だよ!」と声を上げた。渦は「ゴー」と音を立てながらみるみる近づいてくる。2人はベランダから離れた奥の寝室に逃げ込み、ふすまを押さえたが、「ドーン」という大音響と同時にふすまごと2、3メートル後ろのベッドまで吹き飛ばされた。会社員はとっさに妻の体を手で支えた。会社員は左足の甲、妻は左手の甲を切り、ともに打撲傷も負った。
昨年3月の原発事故直後、車で福島県内の避難所に逃げ、その後、親類宅などを転々とし、昨年5月からこの住宅に暮らしている。食器棚や冷蔵庫を買いそろえ、ようやく生活も落ち着いてきた中での被災。床中にガラスが散らばり、ふすまには木片が突き刺さり、新品の電子レンジも壊れた。2人は「命が助かっただけ良かった」と安堵(あんど)しつつ、「まさかまた命の危険にさらされるとは。これからゆっくり生活できると思っていたのに」とも。
最終更新:5月8日(火)16時41分
避難した地でまた災害に見舞われって…手を差し延べる神様は居ないのだろうか。
暗黒の稲妻