データ消失、糖尿病や高血圧の悪化に影響-大震災で、東北大のグループ
医療介護CBニュース 5月7日(月)16時21分配信
東日本大震災の津波による患者情報の流出が、糖尿病や高血圧の病状の悪化に影響を与えていたことが、東北大大学院医学系研究科の小川晋准教授らの研究で分かった。震災後の生活環境の変化による血糖値や血圧への影響は知られているが、大災害に備えた診療情報の管理の重要性も改めて浮き彫りとなった。研究成果は、英国の医学雑誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル・オープン」の電子版に掲載された。
研究グループは、津波で壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市の県立高田病院の患者63人(平均年齢68歳)を対象に、BMI、血糖値、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)、最高血圧、最低血圧、治療薬の服用状況などについて、震災前と発生4か月後の数値を比較。さらに、津波の被害に遭った患者28人(以下、A群)と、津波に被災しなかった高台や内陸部の患者35人(同、B群)を分け、津波の被災による影響も調べた。
その結果、A群、B群共にBMIと服用薬剤数は減少する一方、血圧、HbA1c、最高血圧、最低血圧は増大したが、BMI以外の数値については、A群の変化の方が大きいことが分かった。また、女性の血圧は、津波の被災の有無とは関係なく、数値が大幅に上昇していた。
研究グループでは、患者情報の流出で震災前と同様の薬剤投与が困難となり、患者に合った治療が継続できなくなった結果、震災後の血糖値や血圧の方がより悪化したと考察している。女性の血圧に関しては、震災後のストレスは女性の方が大きい可能性があるとしている。
最終更新:5月7日(月)16時21分
データバックアップは必要だし、紙のカルテだって必要だよね。
なかなか妙案が見つからないもんだね。
暗黒の稲妻
医療介護CBニュース 5月7日(月)16時21分配信
東日本大震災の津波による患者情報の流出が、糖尿病や高血圧の病状の悪化に影響を与えていたことが、東北大大学院医学系研究科の小川晋准教授らの研究で分かった。震災後の生活環境の変化による血糖値や血圧への影響は知られているが、大災害に備えた診療情報の管理の重要性も改めて浮き彫りとなった。研究成果は、英国の医学雑誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル・オープン」の電子版に掲載された。
研究グループは、津波で壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市の県立高田病院の患者63人(平均年齢68歳)を対象に、BMI、血糖値、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)、最高血圧、最低血圧、治療薬の服用状況などについて、震災前と発生4か月後の数値を比較。さらに、津波の被害に遭った患者28人(以下、A群)と、津波に被災しなかった高台や内陸部の患者35人(同、B群)を分け、津波の被災による影響も調べた。
その結果、A群、B群共にBMIと服用薬剤数は減少する一方、血圧、HbA1c、最高血圧、最低血圧は増大したが、BMI以外の数値については、A群の変化の方が大きいことが分かった。また、女性の血圧は、津波の被災の有無とは関係なく、数値が大幅に上昇していた。
研究グループでは、患者情報の流出で震災前と同様の薬剤投与が困難となり、患者に合った治療が継続できなくなった結果、震災後の血糖値や血圧の方がより悪化したと考察している。女性の血圧に関しては、震災後のストレスは女性の方が大きい可能性があるとしている。
最終更新:5月7日(月)16時21分
データバックアップは必要だし、紙のカルテだって必要だよね。
なかなか妙案が見つからないもんだね。
暗黒の稲妻