仏大統領選は社会党オランド氏が勝利、欧州の緊縮路線修正も
ロイター 5月7日(月)6時22分配信


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5月6日、フランス大統領選の決選投票は、社会党のオランド前第1書記が勝利。写真は中間集計を受けて支持者らを前にスピーチするオランド氏(2012年 ロイター/Regis Duvignau)
[パリ 6日 ロイター] 6日に実施された仏大統領選の決選投票は、内務省が発表した99%開票時点の結果によると、社会党のオランド前第1書記の得票率が51.67%で、サルコジ氏の48.33%を上回り、オランド氏が勝利した。なお、棄権率は18.97%だった。

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投票は現地時間6日午後8時(1800GMT、日本時間7日午前3時)に締め切られた。サルコジ氏は、投票締め切り後20分ほどの段階で敗北を認め、オランド氏に電話で祝意を伝えたことを明らかにした。

サルコジ氏は「この敗北の全責任は私にある」「私の立場はこれまでと同じというわけにはいかない。我が国に対する私の関与は今後、違ったものになるだろう」と述べ、政治の第一線から退く考えを示唆した。

サルコジ氏は、10%に達する失業率の抑制に失敗したことや政治スタイルへの批判が痛手となり、支持を失った。オランド氏の勝利によって、ドイツが主導する財政緊縮路線は、修正を迫られる可能性がある。

オランド氏は、支持者を前に勝利宣言を行い「欧州が注目している。欧州の多くの諸国では、財政緊縮がわれわれがとるべき唯一の道ではないという考えに、安堵と期待感が広がっていることと思う」と述べた。

これまでサルコジ大統領と「メルコジ」としてタッグを組み、危機に陥った欧州を指揮してきたメルケル独首相は、オランド氏に電話で祝意を伝えた上で、来週の就任後、早期にドイツを訪問するよう招請した。

ドイツのウェスターウェレ外相は、仏大使館のイベントで「競争力強化を通じて成長押し上げを目指す、成長協定で協力したい」と述べた。

<オランド氏、新財政条約の「再交渉」訴え>

オランド氏の勝利を受けて、6月10日と17日に実施される議会選挙でも、社会党などの左派連合が過半数を獲得する可能性が高まった。

オランド氏は、欧州連合(EU)25カ国の首脳が今年3月に調印した財政規律を強化するための新条約について「再交渉」を訴えている。

オランド氏は、この日の勝利宣言でも、政策の最優先課題として、財政赤字削減と公的債務の抑制のほか、「雇用と成長」の重視を挙げた。

*内容を追加して再送します。

最終更新:5月7日(月)11時37分

今度はドイツのメリケル首相との相性はどうかと気になるところだが、これが上手くいかないと、ユーロ金融危機が収まらず円高にも大きく影響する可能性もあり得るだろうね。

暗黒の稲妻