グーグル、FCCによる「Street View」問題の報告書完全版を公開
CNET Japan 5月1日(火)10時33分配信
UPDATE Googleの「Street View」撮影車が個人情報を収集していた問題で、同社はこのほど米連邦通信委員会(FCC)による報告書の完全版を公開した。
今回の措置はLos Angeles Timesが報じたもので、その1週間前には、プライバシー団体が同報告書の完全版閲覧を求めて、情報自由法(FOIA:Freedom of Information Act)に基づく請求を行っていた。問題の報告書は、先ごろFCCが多くの部分を伏せた形で公開している。その中でFCCは、Googleのデータ収集は違法行為には当たらないが、FCCの「調査を故意に妨害し遅れさせた」として同社に2万5000ドルの罰金を科すことを明らかにしていた。
Googleの広報担当Jill Hazelbaker氏は、Los Angeles Timesに電子メールで声明を寄せ、次のように述べている。「当社は個人の氏名を除く全ての文書を自主的に公開することに決めた。報告書の記述には同意できない部分もあるが、当社が法律を犯していなかったというFCCの結論には納得している。当社としては、今回の件はこれで決着としたい」
Los Angeles Timesの記事によると、FCCによる調査報告書の完全版には、以下のようなことが記されているという。
(データ収集のコードを書いたとされる)エンジニアは、シニアマネージャーを含む同僚2名にコードのことを話していた。
エンジニアは、Street Viewチームにも、データ収集することを知らせる文書を配布していた。
あるシニアマネージャーはこの文書について、作成前に自身が承認したと述べている。Street Viewの担当マネージャたちはその文書を読んでいないという。同僚の1人は文書を受け取ったことは覚えているが、データ収集に関する記述があったことは覚えていない。
Street Viewプロジェクトのコードを1行ずつデバッグする作業にあたった別のエンジニアは、データ収集コードを目にした記憶はないと述べている。
Street ViewチームのメンバーがFCCに証言したところによると、同プロジェクトのエンジニアがコードを修正する際には、事前にプロジェクトマネージャーの承認を得る必要はなかったという。
問題のエンジニアは、Street Viewにはサイドプロジェクトとして関わっていたにすぎず、収集したデータを他のGoogle製品に利用できるかどうかに関心を持っていた。このエンジニアが(プライバシー問題に関して製品の法律顧問に相談するべくメモを作成していたにもかかわらず)プライバシー問題を無視したのは、Street View車両が「いかなるユーザーにも長時間にわたって」接近する見込みがなかったためだ。
問題のエンジニアは、Googleの検索チームの役に立つかもしれないと考え、頻繁に訪問されるウェブサイトの情報を得ようと、データの点検を少なくとも1回行った。しかし、検索品質を担当するチームのメンバーから、そのようなデータは価値がないと言われ、エンジニアはデータの利用を断念した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
最終更新:5月1日(火)14時34分
Googleにとっちゃ2万5000ドルなんて痛くも痒くもないんだろうね。
暗黒の稲妻
CNET Japan 5月1日(火)10時33分配信
UPDATE Googleの「Street View」撮影車が個人情報を収集していた問題で、同社はこのほど米連邦通信委員会(FCC)による報告書の完全版を公開した。
今回の措置はLos Angeles Timesが報じたもので、その1週間前には、プライバシー団体が同報告書の完全版閲覧を求めて、情報自由法(FOIA:Freedom of Information Act)に基づく請求を行っていた。問題の報告書は、先ごろFCCが多くの部分を伏せた形で公開している。その中でFCCは、Googleのデータ収集は違法行為には当たらないが、FCCの「調査を故意に妨害し遅れさせた」として同社に2万5000ドルの罰金を科すことを明らかにしていた。
Googleの広報担当Jill Hazelbaker氏は、Los Angeles Timesに電子メールで声明を寄せ、次のように述べている。「当社は個人の氏名を除く全ての文書を自主的に公開することに決めた。報告書の記述には同意できない部分もあるが、当社が法律を犯していなかったというFCCの結論には納得している。当社としては、今回の件はこれで決着としたい」
Los Angeles Timesの記事によると、FCCによる調査報告書の完全版には、以下のようなことが記されているという。
(データ収集のコードを書いたとされる)エンジニアは、シニアマネージャーを含む同僚2名にコードのことを話していた。
エンジニアは、Street Viewチームにも、データ収集することを知らせる文書を配布していた。
あるシニアマネージャーはこの文書について、作成前に自身が承認したと述べている。Street Viewの担当マネージャたちはその文書を読んでいないという。同僚の1人は文書を受け取ったことは覚えているが、データ収集に関する記述があったことは覚えていない。
Street Viewプロジェクトのコードを1行ずつデバッグする作業にあたった別のエンジニアは、データ収集コードを目にした記憶はないと述べている。
Street ViewチームのメンバーがFCCに証言したところによると、同プロジェクトのエンジニアがコードを修正する際には、事前にプロジェクトマネージャーの承認を得る必要はなかったという。
問題のエンジニアは、Street Viewにはサイドプロジェクトとして関わっていたにすぎず、収集したデータを他のGoogle製品に利用できるかどうかに関心を持っていた。このエンジニアが(プライバシー問題に関して製品の法律顧問に相談するべくメモを作成していたにもかかわらず)プライバシー問題を無視したのは、Street View車両が「いかなるユーザーにも長時間にわたって」接近する見込みがなかったためだ。
問題のエンジニアは、Googleの検索チームの役に立つかもしれないと考え、頻繁に訪問されるウェブサイトの情報を得ようと、データの点検を少なくとも1回行った。しかし、検索品質を担当するチームのメンバーから、そのようなデータは価値がないと言われ、エンジニアはデータの利用を断念した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
最終更新:5月1日(火)14時34分
Googleにとっちゃ2万5000ドルなんて痛くも痒くもないんだろうね。
暗黒の稲妻