最古で最短のモノレール 上野動物園
産経新聞 4月30日(月)15時36分配信


拡大写真
上野動物園のモノレール(写真:産経新聞)
【ニッポンイチ紀行】

 東京の上野動物園で、パンダやライオンと並んで子供たちの人気を集めるのは園内を走るモノレールだ。かわいらしい姿ながら、鉄道事業法に基づいて運行するれっきとした鉄道で、2つの「日本一」を持っている。

 正式名は「東京都懸垂電車上野懸垂線」。日本初のモノレールとして昭和32年12月に開業した。

 運営する都交通局によると、人と車の増加が見込まれた当時、路面電車に代わる次世代の都市交通を検討する実験線を兼ねて建設された。

 営業路線は国内で最も短い300メートル。丘陵地の「東園駅」と不忍池に近い「西園駅」を1編成(定員62人)の電車が片道約1分半(!)で往復している。

 わざわざカーブや高低差がつくられているのは実験線の名残だとか。

 「老朽化で何度か廃止の話もあったが、子供たちのためにとの都民の声で存続してきた」と交通局。耐震補強を施し、電車は4代目。今は宝くじの収益金で寄贈された「宝くじ号」が走る。

 一日平均2706人が利用し、収益は約2300万円の黒字(昨年度)だというから頼もしいではないか。

最終更新:4月30日(月)17時7分

記事のみ紹介。

暗黒の稲妻