<ソーシャルゲーム>高額請求が増加 未成年者の利用、制限する動き
毎日新聞 4月14日(土)14時7分配信

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ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)内で提供されるゲームで遊び、多額の利用料を支払うケースが増えている。ゲーム内で使うツール(アイテム)やカードを購入したり、違うカードをそろえて珍しいカードを手に入れようとしてやめられなくなることから「ギャンブルのようだ」との声も。カードをサイト外で現金化できることも問題を大きくしている。SNS大手「GREE(グリー)」は4月から、15歳以下は月額5000円以下に制限するなど業界はようやく対策に動きだした。【岡礼子】
■中1に80万円
今年1月、東京都消費生活総合センター(新宿区)に「中学1年の息子がスマートフォンから無断で有料のゲームを使い、約80万円の請求が来た」と相談があった。電話を受けた相談員の福永さつきさんによると、少年がスマートフォンを使うため、父親がクレジットカードを登録。少年はそれを利用してゲームに参加し、くじ引きのような仕組みでカードをそろえていく「ガチャ」と呼ばれるシステムにお金をつぎこんでいた。ゲーム内だけで通用する通貨をクレジットカードで買うのだが、現実のお金を使っている感覚がなかったという。
同センターに寄せられたオンラインゲームに関する相談は09年度~11年度上半期までの累計で604件。国民生活センター(東京都港区)では09年からの3年間で計6654件に上り、年々増加しているという。福永さんは「ガチャに関する相談が目立つようになった。高額請求のケースでは10万円前後が多い」と話す。一般の売買契約では、未成年者が契約した場合は取り消すことができるが、アプリ提供会社などでは、利用規約で未成年の利用に保護者の同意を求めており、子供だけが利用した証明も困難で、取り消しは簡単ではない。
「ガチャ」は、一般的にカプセルに入った玩具の自動販売機を指すが、主なソーシャルゲームサイトでも、同様の仕組みで異なる絵柄の(電子)カードを集めたり、珍しいカードが当たるゲームとして知られる。1回100~300円程度だが、カードをそろえたり、珍しいカードを得るまで何度も利用するケースもあることから、依存性が高く射幸心をあおる点がパチンコに似ているとの指摘もある。ゲーム市場を分析している三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒木正人アナリストは、リポート「ソーシャルゲームの正体を探る」で「大当たりが出る確率を楽しむパチンコと、ある確率のもとで有料ガチャを引いて、レア(珍しい)カードを集めるソーシャルゲームは似ている。現金化への期待から、大金を出す動機が働く」と見る。
また、ソーシャルゲームはこれまで、主に携帯電話からの利用だったが、スマートフォンからの利用者も増えつつある。携帯電話事業者は利用額の上限を設けているが、スマートフォンの場合、アプリケーション(ソフト)を購入する際にクレジットカードを登録することがあるため、子供が親に内緒でゲームで遊び、クレジットカード会社から高額な請求をされる可能性もある。注意が必要だ。
■「通貨」を現金化
ゲーム内で使う通貨やアイテムを、利用者は「購入」するが、実際の売買とは異なる。ソーシャルゲーム各社は「アイテム購入は、サイト内で利用する権利を得るだけ」などとして、ゲーム内通貨などを現金化することを利用規約で禁じている。だが、サイト外で現金化(RMT=リアル・マネー・トレード)されているケースがある。ソーシャルゲームならではの遊び方として、利用者同士の交換やプレゼントの機能があることを悪用し、オークションサイトなどに「出品」し、入金と引き換えに、サイト内で利用者同士で交換する方法が知られ、1枚数万円から、いくつかのアイテムをまとめて十数万円の値がつくケースもある。
グリーが提供する「探検ドリランド」ゲームでは今年2月、アイテムが不正に複製され、サイト外で販売されたとみられる問題も起きた。アイテムが高額で取引されることが不正行為を促しているとみられ、同社は複製行為に加担したことが明らかな利用者について、アカウントを停止した。
■法規制なく
しかし、法規制はない。サイト内で換金する仕組みがなければ、賭博にはあたらないとされるためだが、「アイテムの価値が高ければ、換金の仕組みがなくても賭博にあたる。未成年者に賭博をさせていることになり、悪質だ」とみる専門家もいる。
また、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)は、異なる種類の絵や文字を組み合わせる「カード合わせ」によって懸賞の当選者を決めることを禁じており、これは「ガチャ」の中で、カードを複数枚そろえると、レア(珍しい)カードが「当たる」仕組みに似ている。
ただ、同法は「景品類」に当たるものを列挙しており、ゲームのアイテムは含まれていない。消費者庁によると、「ガチャ」が同法違反とされたケースはまだないという。
未成年者の高額利用を防止しようと、ソーシャルゲーム各社は対策に乗り出した。利用額に制限を設けたグリーのほか、サイバーエージェントが運営するアメーバピグも4月24日から、成りすましなどの不正アクセスを防ぐため、15歳以下が利用できる機能を制限。アイテム購入はほぼできなくなる。また、グリー、DeNA、ミクシィ、NHNジャパン、サイバーエージェント、ドワンゴの6社は連絡協議会を設け、未成年の利用者保護や、サイト内通貨などの現金化に対する対策などを話し合い、適切な利用を考えていくとしている。
最終更新:4月14日(土)17時12分
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)内で提供されるゲームで遊び、多額の利用料を支払うケースが増えている様だ。
暗黒の稲妻
毎日新聞 4月14日(土)14時7分配信
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ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)内で提供されるゲームで遊び、多額の利用料を支払うケースが増えている。ゲーム内で使うツール(アイテム)やカードを購入したり、違うカードをそろえて珍しいカードを手に入れようとしてやめられなくなることから「ギャンブルのようだ」との声も。カードをサイト外で現金化できることも問題を大きくしている。SNS大手「GREE(グリー)」は4月から、15歳以下は月額5000円以下に制限するなど業界はようやく対策に動きだした。【岡礼子】
■中1に80万円
今年1月、東京都消費生活総合センター(新宿区)に「中学1年の息子がスマートフォンから無断で有料のゲームを使い、約80万円の請求が来た」と相談があった。電話を受けた相談員の福永さつきさんによると、少年がスマートフォンを使うため、父親がクレジットカードを登録。少年はそれを利用してゲームに参加し、くじ引きのような仕組みでカードをそろえていく「ガチャ」と呼ばれるシステムにお金をつぎこんでいた。ゲーム内だけで通用する通貨をクレジットカードで買うのだが、現実のお金を使っている感覚がなかったという。
同センターに寄せられたオンラインゲームに関する相談は09年度~11年度上半期までの累計で604件。国民生活センター(東京都港区)では09年からの3年間で計6654件に上り、年々増加しているという。福永さんは「ガチャに関する相談が目立つようになった。高額請求のケースでは10万円前後が多い」と話す。一般の売買契約では、未成年者が契約した場合は取り消すことができるが、アプリ提供会社などでは、利用規約で未成年の利用に保護者の同意を求めており、子供だけが利用した証明も困難で、取り消しは簡単ではない。
「ガチャ」は、一般的にカプセルに入った玩具の自動販売機を指すが、主なソーシャルゲームサイトでも、同様の仕組みで異なる絵柄の(電子)カードを集めたり、珍しいカードが当たるゲームとして知られる。1回100~300円程度だが、カードをそろえたり、珍しいカードを得るまで何度も利用するケースもあることから、依存性が高く射幸心をあおる点がパチンコに似ているとの指摘もある。ゲーム市場を分析している三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒木正人アナリストは、リポート「ソーシャルゲームの正体を探る」で「大当たりが出る確率を楽しむパチンコと、ある確率のもとで有料ガチャを引いて、レア(珍しい)カードを集めるソーシャルゲームは似ている。現金化への期待から、大金を出す動機が働く」と見る。
また、ソーシャルゲームはこれまで、主に携帯電話からの利用だったが、スマートフォンからの利用者も増えつつある。携帯電話事業者は利用額の上限を設けているが、スマートフォンの場合、アプリケーション(ソフト)を購入する際にクレジットカードを登録することがあるため、子供が親に内緒でゲームで遊び、クレジットカード会社から高額な請求をされる可能性もある。注意が必要だ。
■「通貨」を現金化
ゲーム内で使う通貨やアイテムを、利用者は「購入」するが、実際の売買とは異なる。ソーシャルゲーム各社は「アイテム購入は、サイト内で利用する権利を得るだけ」などとして、ゲーム内通貨などを現金化することを利用規約で禁じている。だが、サイト外で現金化(RMT=リアル・マネー・トレード)されているケースがある。ソーシャルゲームならではの遊び方として、利用者同士の交換やプレゼントの機能があることを悪用し、オークションサイトなどに「出品」し、入金と引き換えに、サイト内で利用者同士で交換する方法が知られ、1枚数万円から、いくつかのアイテムをまとめて十数万円の値がつくケースもある。
グリーが提供する「探検ドリランド」ゲームでは今年2月、アイテムが不正に複製され、サイト外で販売されたとみられる問題も起きた。アイテムが高額で取引されることが不正行為を促しているとみられ、同社は複製行為に加担したことが明らかな利用者について、アカウントを停止した。
■法規制なく
しかし、法規制はない。サイト内で換金する仕組みがなければ、賭博にはあたらないとされるためだが、「アイテムの価値が高ければ、換金の仕組みがなくても賭博にあたる。未成年者に賭博をさせていることになり、悪質だ」とみる専門家もいる。
また、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)は、異なる種類の絵や文字を組み合わせる「カード合わせ」によって懸賞の当選者を決めることを禁じており、これは「ガチャ」の中で、カードを複数枚そろえると、レア(珍しい)カードが「当たる」仕組みに似ている。
ただ、同法は「景品類」に当たるものを列挙しており、ゲームのアイテムは含まれていない。消費者庁によると、「ガチャ」が同法違反とされたケースはまだないという。
未成年者の高額利用を防止しようと、ソーシャルゲーム各社は対策に乗り出した。利用額に制限を設けたグリーのほか、サイバーエージェントが運営するアメーバピグも4月24日から、成りすましなどの不正アクセスを防ぐため、15歳以下が利用できる機能を制限。アイテム購入はほぼできなくなる。また、グリー、DeNA、ミクシィ、NHNジャパン、サイバーエージェント、ドワンゴの6社は連絡協議会を設け、未成年の利用者保護や、サイト内通貨などの現金化に対する対策などを話し合い、適切な利用を考えていくとしている。
最終更新:4月14日(土)17時12分
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)内で提供されるゲームで遊び、多額の利用料を支払うケースが増えている様だ。
暗黒の稲妻