<立山連峰>日本初の「氷河」、学会が認定
毎日新聞 4月4日(水)2時32分配信


拡大写真
日本初の「氷河」と確定された立山連峰・雄山の御前沢雪渓(左側の白い部分)=富山県立山町で、本社機から小松雄介撮影
 日本雪氷学会(東京都)は、立山カルデラ砂防博物館(富山県立山町)が北アルプスの立山連峰で見つけた氷体を日本初の「氷河」と確定した。氷河はこれまで、ロシア・カムチャツカ半島以南の東アジアには現存しないとされていた。同学会の藤井理行(よしゆき)前会長(65)は「日本のように温暖なところで氷河の存在を確認するのは、大きな発見」と評価している。成果は5月発行の学会誌「雪氷」に掲載される。

【写真】初冠雪した立山連峰=富山県立山町で2011年10月3日

 氷河は、重力で長期にわたり連続して流動する雪氷体のことをいい、雪氷学会が国内唯一の認定機関となっている。立山連峰は冬の降雪量が圧倒的に多く夏の気温も低いため、氷河形成の条件が整っているとされていた。

 同博物館は09年から調査を開始。表層(15~20メートル)の積雪をドリルで掘り、氷体に達するまで穴を開けてポールを挿入。その位置を昨年9月と10月にGPS(全地球測位システム)で測定し、氷体の移動距離を測った。その結果、剱(つるぎ)岳(標高2999メートル)周辺の三ノ窓雪渓や小窓雪渓、雄山(同3003メートル)周辺の御前沢雪渓で32~7センチの動きを確認した。データは雪氷学会が検証し、今月1日に氷河と確定した。

 学会誌編集長の石本敬志さん(64)=日本気象協会北海道支社参与=は「これまでさまざまな人が各地で調査してきたが、確定には至らなかった。最新機材を使って具体的データを得たことが確定につながった」としている。【大森治幸】

最終更新:4月4日(水)2時32分

日本にはまだまだ手付かずの自然が幾つもあるみたいだしね。
海外旅行もいいかも知れないが、国内でまだ自分の知り得ていない場所をゆっくり巡ってみたいものだ。

暗黒の稲妻