恐竜発掘現場そのまま野外博物館に 福井県勝山市、全国初の施設
福井新聞ONLINE 4月1日(日)8時42分配信
拡大写真
大型獣脚類(左下)など恐竜の足跡化石約90点が集中して見つかった発掘現場=福井県勝山市北谷町杉山(県立恐竜博物館提供)
福井県勝山市の県立恐竜博物館を核として奥越全体を観光拠点化する「恐竜キッズランド構想」の具体化に向け県は2012年度、野外博物館の設計に着手。恐竜化石の発掘現場一帯をそのまま展示に生かす全国初の施設となる。同市北谷町杉山に集中して見つかった大型獣脚類などの足跡化石約90点を間近に見てもらう。14年度のオープンを目指している。(細川善弘)
野外博物館は、県立恐竜博物館から北東約7キロにある第3次発掘調査の現場に整備する。発掘調査では1992年、白亜紀前期(1億4500万年前~9900万年前)の地層約70平方メートルから約90点の足跡化石が発見された。
足跡の大きさはさまざまで、大型獣脚類や竜脚類、鳥脚類などの6種類が集中。多種多様な恐竜が幼体から成体までの群れで存在していたことが示された。特に、二足歩行の大型獣脚類とみられる最大の足跡の長さは約70センチあり、本体の体長は10メートル程度と推定。フクイラプトルを超える大型の肉食恐竜化石が周辺から見つかる可能性を示す貴重な資料とされている。
ただ、広範囲に及ぶ岩盤の切り出しは困難で博物館に展示できないため、県は地層を埋め戻して約20年間保存してきた。野外博物館の整備で初めて一般公開されることになる。
発掘現場を囲う建物を設け、地層表面に透明な板を載せて歩けるようにするなどの展示方法を検討している。実際の現場だった場所で発掘体験ができるコーナーも敷地内に設け、親子連れが楽しめるようにする。当初予算に実施設計費約4千万円を計上した。県ブランド営業課は「恐竜が実際にいたことを間近で想像し、ロマンが感じられる施設にしたい」としている。
恐竜キッズランド構想は、奥越への年間誘客100万人が目標。県は野外博物館のほか、県立恐竜博物館にアミューズメント施設や体験工房を整備、勝山市街地では恐竜グッズなどの関連店舗を充実させ、各施設をシャトルバスで結ぶなどの構想を描いている。
「フクイラプトル」とは
勝山市北谷町杉山で1989~99年度に行われた県の第1次、第2次発掘調査事業で、約1億2千万年前の白亜紀前期の地層から化石が発掘された肉食恐竜。2000年7月に全身骨格が復元され、同年12月に県内で産出された恐竜化石として初めて学名が認められた。正式な学名は「フクイラプトル・キタダニエンシス」。ラプトルは「略奪者」の意味。ほかに北谷町では、草食恐竜のフクイサウルス(命名03年)、首の長い草食恐竜のフクイティタン(同10年)の2種も発見されている。
最終更新:4月1日(日)8時42分
福井県勝山市の県立恐竜博物館を核として奥越全体を観光拠点化する「恐竜キッズランド構想」の具体化に向け県は2012年度、野外博物館の設計に着手。
恐竜化石の発掘現場一帯をそのまま展示に生かす全国初の施設となる様だ。
行ってみたいなぁ。
暗黒の稲妻
福井新聞ONLINE 4月1日(日)8時42分配信

拡大写真
大型獣脚類(左下)など恐竜の足跡化石約90点が集中して見つかった発掘現場=福井県勝山市北谷町杉山(県立恐竜博物館提供)
福井県勝山市の県立恐竜博物館を核として奥越全体を観光拠点化する「恐竜キッズランド構想」の具体化に向け県は2012年度、野外博物館の設計に着手。恐竜化石の発掘現場一帯をそのまま展示に生かす全国初の施設となる。同市北谷町杉山に集中して見つかった大型獣脚類などの足跡化石約90点を間近に見てもらう。14年度のオープンを目指している。(細川善弘)
野外博物館は、県立恐竜博物館から北東約7キロにある第3次発掘調査の現場に整備する。発掘調査では1992年、白亜紀前期(1億4500万年前~9900万年前)の地層約70平方メートルから約90点の足跡化石が発見された。
足跡の大きさはさまざまで、大型獣脚類や竜脚類、鳥脚類などの6種類が集中。多種多様な恐竜が幼体から成体までの群れで存在していたことが示された。特に、二足歩行の大型獣脚類とみられる最大の足跡の長さは約70センチあり、本体の体長は10メートル程度と推定。フクイラプトルを超える大型の肉食恐竜化石が周辺から見つかる可能性を示す貴重な資料とされている。
ただ、広範囲に及ぶ岩盤の切り出しは困難で博物館に展示できないため、県は地層を埋め戻して約20年間保存してきた。野外博物館の整備で初めて一般公開されることになる。
発掘現場を囲う建物を設け、地層表面に透明な板を載せて歩けるようにするなどの展示方法を検討している。実際の現場だった場所で発掘体験ができるコーナーも敷地内に設け、親子連れが楽しめるようにする。当初予算に実施設計費約4千万円を計上した。県ブランド営業課は「恐竜が実際にいたことを間近で想像し、ロマンが感じられる施設にしたい」としている。
恐竜キッズランド構想は、奥越への年間誘客100万人が目標。県は野外博物館のほか、県立恐竜博物館にアミューズメント施設や体験工房を整備、勝山市街地では恐竜グッズなどの関連店舗を充実させ、各施設をシャトルバスで結ぶなどの構想を描いている。
「フクイラプトル」とは
勝山市北谷町杉山で1989~99年度に行われた県の第1次、第2次発掘調査事業で、約1億2千万年前の白亜紀前期の地層から化石が発掘された肉食恐竜。2000年7月に全身骨格が復元され、同年12月に県内で産出された恐竜化石として初めて学名が認められた。正式な学名は「フクイラプトル・キタダニエンシス」。ラプトルは「略奪者」の意味。ほかに北谷町では、草食恐竜のフクイサウルス(命名03年)、首の長い草食恐竜のフクイティタン(同10年)の2種も発見されている。
最終更新:4月1日(日)8時42分
福井県勝山市の県立恐竜博物館を核として奥越全体を観光拠点化する「恐竜キッズランド構想」の具体化に向け県は2012年度、野外博物館の設計に着手。
恐竜化石の発掘現場一帯をそのまま展示に生かす全国初の施設となる様だ。
行ってみたいなぁ。
暗黒の稲妻