核安保サミット開幕へ 「北ミサイル阻止」へメッセージ
産経新聞 3月24日(土)23時19分配信


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北朝鮮ミサイルの予測ルート(写真:産経新聞)
 【ソウル=加藤達也】26日に開幕する第2回核安全保障サミットでは、北朝鮮をめぐる6カ国協議参加国を含む53カ国の首脳級や国連の潘基文事務総長らが一堂に会する。もともと、核兵器や核物質を使ったテロの防止策などを協議する場だが、北朝鮮が長距離弾道ミサイルの発射を予告したことを受け、議長役の李明博・韓国大統領は発射阻止のためのメッセージ発信の場としたい考えだ。ただ、中国の出方が予測できず各国の足並みをそろえられるかは不透明となっている。

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 サミットはオバマ米大統領が提唱。1回目(2010年、ワシントン)は、兵器転用可能な高濃縮ウラン(HEU)やプルトニウムの削減と国際的管理強化について協議した。今回は昨年3月の東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、原子力関連施設の安全策も議題になるが、北朝鮮の核開発など安保上の脅威については議論の対象外だ。

 ところが今月16日、北朝鮮が「衛星」発射を予告。日米韓などは国連安全保障理事会決議に違反するとして一斉に反発した。特にサミットで議長を務める李明博大統領は、各国首脳との個別会談も行われるサミット期間中、北朝鮮のミサイル問題に関して6カ国協議参加国を中心に北朝鮮包囲網の構築を目指している。

 安保理決議を踏みにじられた格好の潘事務総長も、「サミットで各国首脳とこの問題(ミサイル発射問題)を話し合う」と援護射撃。24日、ソウルで行われた李大統領と潘事務総長の会談でも、両者は「国際社会への重大な挑発行為」との認識で一致した。

 一方の北朝鮮はサミットで声明などが出された場合には、「宣戦布告とみなす」と反発を強めている。中国も外務省高官が20日、「冷静さを保つよう関係国に要請している」と言及するなど、この問題を取り上げることに消極的だ。

 サミット協議筋は「(サミット)全体で北朝鮮の発射阻止のための合意を形成するのは、根回しなどもなく難しいだろう」と指摘。こうした中、25日にオバマ大統領、26日には中国の胡錦濤国家主席と会談する李大統領がどのような形で、発射阻止に向けたメッセージをまとめるのかに関心が集まっている。

最終更新:3月25日(日)10時13分

中国から過去最大クラスの食料・燃料支援を取り付けた後、アメリカとも食料支援と引き換えに諸々の挑発行為の停止を確約した後に、いきなりミサイル(人工衛星?)の発表だし、そりゃ寝耳に水とはこの事だな。

暗黒の稲妻