1000万年前の巨大なクジラの祖先のほぼ完全な化石、栃木・宇都宮市で見つかる
フジテレビ系(FNN) 3月12日(月)12時42分配信

1000万年前のものとみられる、巨大なクジラの祖先のほぼ完全な化石が発見された。見つかったのは、海のない栃木県だった。
第1発見者の中村全宏さんは「最初はもう、『なんだろうこれは?』っていう感じで」と話した。
栃木・宇都宮市の河川敷に出現した、ゴロゴロとした石の塊。
実はこれらは、クジラの化石。
中村全宏さんは「この石ころが地表に埋まっていまして、横を見たら、1列にこう、ポコポコと同じような石が並んでいて。(発見した時は)もう本当、うれしかったですね。本当、夜も眠れなくなるぐらい」と話した。
今回見つかった化石は、ナガスクジラやミンククジラの祖先にあたる種と考えられ、体長およそ8メートル、頭から尻尾の部分の骨までそろっていて、1000万年前のものとみられている。
クジラの化石が専門という、群馬県立自然史博物館の木村敏之さんは「この時代の、こういうきれいな標本って、数が少ないですから、世界的に見ても貴重な情報になるんじゃないかなと思いますね」と語った。
なぜ海のない内陸の栃木県で、クジラの化石が見つかったのか。
実は、およそ1000万年前、関東平野は、現在の栃木県や群馬県を含む大部分が海の底だった。
栃木県立博物館によると、当時、入り江状になっていた宇都宮周辺の海は、常に赤潮が発生し、魚などの生息に不向きな環境だったため、クジラの死骸が食い荒らされず、ほぼ完全な形で見つかったのではないかという。
世界的発見とみられるクジラの化石。
発掘作業が終わり次第、栃木県立博物館にお目見えするという。

最終更新:3月12日(月)12時42分

1000万年前のものとみられる、巨大なクジラの祖先のほぼ完全な化石が海の無い栃木県宇都宮市で発見されたそうだ。

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