誤作動と予断?2人死亡火災で出動10分遅れ
読売新聞 3月11日(日)8時18分配信

 北海道広尾町で10日朝に起きた民家火災で、広尾署は、亡くなった二人がこの家に住む無職寺沢庄市さん(97)と妻トシさん(91)だったと発表した。

 同署は引き続き死因と出火原因を調べている。

 トシさんは足腰が弱く、外出時は歩行器を使っていた。寺沢さん方からは、消防署へ自動的に火災連絡が入る「災害弱者緊急通報システム」による通報があったが、地元の広尾消防署が確認に手間取り、消防車の出動が10分ほど遅れた。

 同消防署によると、同システムは同町内の高齢者家庭など91戸に設置しており、10日午前6時3分に寺沢さん方の火災を知らせる自動通報があった。しかし誤作動が多く、近所からの119番もないことから、同消防署は消防車を出動させず、消防署員2人を寺沢さん方に向かわせた。同消防署は同時に、近所に住む寺沢さんの親戚に安全確認を依頼した。

 同消防署は、消防署員が到着した同15分に火災を初めて確認。消防車が同16分に出動したが、古い木造住宅で火の回りが早く、寺沢さん夫婦を救出できなかったという。

 消防車の出動が遅れたことについて、同消防署は「通報システムが導入されて十数年たつが、これまでの通報はいずれも誤作動で、出動前に確認が必要と思った。予断があったと言われれば仕方がない」と話した。

最終更新:3月11日(日)8時18分

大変痛ましいニュースだと思う。
しかし常日頃誤動作がなければこんな悲劇は生まれなかったのではと思えてしまうのだが。
ご冥福をお祈りいたします。

暗黒の稲妻