AIJ不正報酬、民間企業の再投資に 顧客に額を秘匿
産経新聞 3月5日(月)8時11分配信
投資顧問会社「AIJ投資顧問」(東京都中央区)の年金消失問題で、同社が顧客の厚生年金基金側から不正に受け取った成功報酬が、民間企業への再投資や人件費などに充てられていたことが4日、関係者への取材で分かった。報酬は運用で一定の利益を得た場合のみ、年金資産から差し引かれる形だったが、具体的な額は顧客側にも示されなかったという。運用をめぐる同社の隠蔽(いんぺい)体質が鮮明となった。
複数の関係者によると、AIJは基金との契約の際、委託額の1~3%を手数料として受け取るほか、設定された数字を上回る利回りを確保した場合、最大で約20%を成功報酬として差し引くなどとする条項を設けた。報酬は運用実績に基づき、1年ごとに天引きされる形がとられた。
基金との契約時、AIJの浅川和彦社長(59)や、営業を担当する「アイティーエム証券」の社員が過去の実績が記されたパンフレットなどを基に説明を行ったが、中部地方の厚生年金基金の担当者によると、報酬に関する部分は書面のみで、口頭では伝えられなかったという。
その後、実態とは異なる虚偽の運用報告書を顧客に示し、実績を上乗せすることで、AIJが得た報酬は拡大。委託金を分配に回す自転車操業が続いていたため、本来は報酬は得られないはずだが、不正に得た利得は総額で数百億円に上ったという。
一方、報酬はAIJから示された運用益から算出することは可能だが、資産から自動的に天引きされるため、AIJは顧客に具体的な報酬額の説明を拒否した。ある厚生年金基金の担当者は「(報酬額の)数字を出せと言っても教えてもらえなかった。委託額が本当に運用されていたかどうかも疑問だ」と話している。
最終更新:3月5日(月)12時19分
投資顧問会社「AIJ投資顧問」の年金消失問題で、同社が顧客の厚生年金基金側から不正に受け取った成功報酬が、民間企業への再投資や人件費などに充てられていたそうだ。
暗黒の稲妻
産経新聞 3月5日(月)8時11分配信
投資顧問会社「AIJ投資顧問」(東京都中央区)の年金消失問題で、同社が顧客の厚生年金基金側から不正に受け取った成功報酬が、民間企業への再投資や人件費などに充てられていたことが4日、関係者への取材で分かった。報酬は運用で一定の利益を得た場合のみ、年金資産から差し引かれる形だったが、具体的な額は顧客側にも示されなかったという。運用をめぐる同社の隠蔽(いんぺい)体質が鮮明となった。
複数の関係者によると、AIJは基金との契約の際、委託額の1~3%を手数料として受け取るほか、設定された数字を上回る利回りを確保した場合、最大で約20%を成功報酬として差し引くなどとする条項を設けた。報酬は運用実績に基づき、1年ごとに天引きされる形がとられた。
基金との契約時、AIJの浅川和彦社長(59)や、営業を担当する「アイティーエム証券」の社員が過去の実績が記されたパンフレットなどを基に説明を行ったが、中部地方の厚生年金基金の担当者によると、報酬に関する部分は書面のみで、口頭では伝えられなかったという。
その後、実態とは異なる虚偽の運用報告書を顧客に示し、実績を上乗せすることで、AIJが得た報酬は拡大。委託金を分配に回す自転車操業が続いていたため、本来は報酬は得られないはずだが、不正に得た利得は総額で数百億円に上ったという。
一方、報酬はAIJから示された運用益から算出することは可能だが、資産から自動的に天引きされるため、AIJは顧客に具体的な報酬額の説明を拒否した。ある厚生年金基金の担当者は「(報酬額の)数字を出せと言っても教えてもらえなかった。委託額が本当に運用されていたかどうかも疑問だ」と話している。
最終更新:3月5日(月)12時19分
投資顧問会社「AIJ投資顧問」の年金消失問題で、同社が顧客の厚生年金基金側から不正に受け取った成功報酬が、民間企業への再投資や人件費などに充てられていたそうだ。
暗黒の稲妻