細菌使い水田塩分を除去 被災地の農業復旧に活用 九州大
産経新聞 2月16日(木)7時55分配信
九州大学が東日本大震災の被災地、岩手県陸前高田市で、特殊な細菌を使い、津波をかぶった水田から塩分を除去するプロジェクトに取り組んでいる。約6ヘクタールの農地に好塩菌と呼ばれる細菌を混ぜた肥料をまいたところ、土壌の塩分濃度が少なくとも40%下がり、菜の花が順調に育っているという。
津波で海水をかぶった農地では、土壌の塩分濃度が上昇し、植物が育たなくなる塩害が発生。農業復旧の大きな障壁となっている。
九大大学院工学研究院の大嶺聖准教授(土壌改善)が昨年初夏、海岸から約6キロ離れた陸前高田市内の農地の土壌サンプルを調べたところ、稲が育ちにくくなる塩分濃度の、4倍程度の数値を示した。
震災後に九大の教員・学生らで結成したボランティア団体「がんばっぺし福岡応援団」メンバーと大嶺准教授は、塩を吸収・分解する好塩菌に着目。米ぬかなどと好塩菌を混ぜた約1トンの堆肥を作り、昨年9月、陸前高田市の農地にまいた。作製費は1トン当たり3~4万円で、普通の有機肥料なみという。
昨年12月に再び大嶺准教授らが現地を訪問したところ、好塩菌入りの堆肥とともに、種をまいた菜の花が、順調に育成していたという。
好塩菌を使った実験では、1カ月で土壌の塩分濃度を約4割削減できたという。大嶺准教授は「実際の農地では、雨が降って塩分が流されることから、塩分濃度はさらに下がっているだろう」と話す。
大嶺准教授とボランティア団体のメンバーらは震災1周年となる3月11日前後にも陸前高田市を訪問。今春の田植えに備えて、さらに好塩菌入りの堆肥を農地にまくという。九大では、稲作における好塩菌の効果を検証し、被災地での農業復旧に活用する。
最終更新:2月16日(木)11時12分
九州大学が東日本大震災の被災地、岩手県陸前高田市で、特殊な細菌を使い、津波をかぶった水田から塩分を除去するプロジェクトに取り組んでいる様だ。
暗黒の稲妻
産経新聞 2月16日(木)7時55分配信
九州大学が東日本大震災の被災地、岩手県陸前高田市で、特殊な細菌を使い、津波をかぶった水田から塩分を除去するプロジェクトに取り組んでいる。約6ヘクタールの農地に好塩菌と呼ばれる細菌を混ぜた肥料をまいたところ、土壌の塩分濃度が少なくとも40%下がり、菜の花が順調に育っているという。
津波で海水をかぶった農地では、土壌の塩分濃度が上昇し、植物が育たなくなる塩害が発生。農業復旧の大きな障壁となっている。
九大大学院工学研究院の大嶺聖准教授(土壌改善)が昨年初夏、海岸から約6キロ離れた陸前高田市内の農地の土壌サンプルを調べたところ、稲が育ちにくくなる塩分濃度の、4倍程度の数値を示した。
震災後に九大の教員・学生らで結成したボランティア団体「がんばっぺし福岡応援団」メンバーと大嶺准教授は、塩を吸収・分解する好塩菌に着目。米ぬかなどと好塩菌を混ぜた約1トンの堆肥を作り、昨年9月、陸前高田市の農地にまいた。作製費は1トン当たり3~4万円で、普通の有機肥料なみという。
昨年12月に再び大嶺准教授らが現地を訪問したところ、好塩菌入りの堆肥とともに、種をまいた菜の花が、順調に育成していたという。
好塩菌を使った実験では、1カ月で土壌の塩分濃度を約4割削減できたという。大嶺准教授は「実際の農地では、雨が降って塩分が流されることから、塩分濃度はさらに下がっているだろう」と話す。
大嶺准教授とボランティア団体のメンバーらは震災1周年となる3月11日前後にも陸前高田市を訪問。今春の田植えに備えて、さらに好塩菌入りの堆肥を農地にまくという。九大では、稲作における好塩菌の効果を検証し、被災地での農業復旧に活用する。
最終更新:2月16日(木)11時12分
九州大学が東日本大震災の被災地、岩手県陸前高田市で、特殊な細菌を使い、津波をかぶった水田から塩分を除去するプロジェクトに取り組んでいる様だ。
暗黒の稲妻