「松坂世代」それぞれの道 人気球団移籍、メジャー挑戦、指導者就任 キャンプ1日にスタート
産経新聞 1月31日(火)21時18分配信

 プロ野球は1日から、沖縄、宮崎の両県で12球団が一斉にキャンプインする。注目を集めそうなのがフリーエージェント(FA)で巨人に移籍した杉内俊哉投手と村田修一内野手。ともに1980年生まれの「松坂世代」だが、この2人だけでなく、海を渡ってオリオールズに移った和田毅投手ら、14年前に甲子園をわかせた多くの選手にとって今季は新しい環境に身を置く勝負のシーズンになる。(プロ野球取材班)

 杉内と村田は31日、原監督らとともに宮崎神宮で必勝祈願。杉内は「気持ちが引き締まる」、村田は「けがをせずに開幕を迎えたい」と話し、それぞれプロの第一歩となったソフトバンク(当時ダイエー)、横浜(現DeNA)を離れ、新天地で迎えるキャンプインに緊張感をにじませた。

 和田も念願かなったメジャー挑戦の大切な1年目。「シーズンを通してローテーションを守りたい」と意気込んでいる。

 この世代のリーダー、松坂大輔投手(レッドソックス)は現在、右ひじ手術からのリハビリ中。30日は投球練習を再開し、本人は「まだ慣らし運転」と話すが、今夏の復帰に向けての前進に笑顔を見せていた。

 横浜高時代、その松坂とともに98年の甲子園で春夏連覇を果たした後藤武敏内野手、小池正晃外野手は、それぞれ西武、中日からDeNAに移籍し、14年ぶりにチームメートとなる。

 一方で挫折を味わった選手もいる。昨季まで阪神にいた杉山直久投手は戦力外となり、今季から独立リーグのBC富山の一員となった。2009年限りで現役引退し、格闘家に転向した古木克明氏は昨秋のプロ野球トライアウトに参加したが、獲得を名乗り出る球団はなかった。横浜高とPL学園高がぶつかった「延長17回」の死闘でPLの主将だった平石洋介外野手は現役生活を終え、今季から楽天の育成コーチとして再スタートする。

 人気球団への移籍、メジャー挑戦、そして指導者として再出発。プロ野球の一大勢力を誇る「松坂世代」はそれぞれの道を歩み続ける。

 【松坂世代】1980年度生まれのプロ野球選手の総称で、98年の甲子園で春夏連覇を果たした横浜高のエース、松坂の名を冠した。プロ入りやメジャー移籍後も結束は固く、「昭和55年会」としてオフは野球教室などを催している。

 主な選手は次の通り。

 巨人=久保、杉内、実松、村田▽ヤクルト=館山▽阪神=藤川、久保田、久保▽広島=永川、東出▽DeNA=後藤、小池、森本▽ソフトバンク=新垣▽オリックス=木佐貫▽日本ハム=小谷野▽楽天=加藤▽レッドソックス=松坂▽オリオールズ=和田▽引退=平石(元楽天)寺本(元ロッテ)大西(元ソフトバンク)

最終更新:2月1日(水)7時27分

今年のプロ野球は色んな意味で楽しみになるだろうネ。

暗黒の稲妻