農家「本当に厳しい」…食品中のセシウム新規制
読売新聞 12月23日(金)14時58分配信

 食品中の放射性セシウムについて、従来の暫定規制値より厳しい新規制値が来年4月に適用されることになり、被災地の農家や消費者には波紋が広がった。

 福島県議会の委員会審議で21日、規制値見直しへの対応を問われた鈴木義仁・県農林水産部長は「農産物の販売をはじめ、影響は大きい。生産者と消費者の両方が困らない形で対応するよう、国に求めていきたい」と答弁。ある県幹部は「基準がいろいろと変わり、一体何が本当なのか」と疑問を口にした。

 同県郡山市のコメ農家(64)は、「消費者の立場に立てば、ゼロに近ければ近いほどいいのは分かる」としつつも、「これから線量が下がる保証もなく、基準だけが厳しくなるばかり。作る側としては本当に厳しい」と話す。

 一方、農林水産省は新規制値を冷静に受け止めた。同省によると、コメの収穫期に17都県で行った検査で、新規制値の100ベクレルを超えたのは検査地点の0・3%にとどまり、福島県に限っても0・6%だった。同省では「来年以降のコメの作付けには影響しない」との見方が強い。

最終更新:12月23日(金)14時58分

食品中の放射性セシウムについて、従来の暫定規制値より厳しい新規制値が来年4月に適用される様だ。

暗黒の稲妻