徳之島の突風:3人死亡竜巻、小さな積乱雲と判明「今の技術では観測困難」 /鹿児島
毎日新聞 11月21日(月)12時49分配信
徳之島町轟木を18日夜、襲い3人が死亡した竜巻とみられる突風は、現在の観測技術では捉えきれないような小さな積乱雲が原因だったことがわかった。関係者は「想定外」の事態に「正直驚いている」と困惑している。
鹿児島地方気象台によると、18日夜は徳之島周辺には南から暖かく湿った空気が流れ込み大気が不安定だったものの、強い雨雲はなかった。被害が発生した午後7時前後も、小さな積乱雲が轟木上空にあったが、1時間15ミリ程度の雨雲で10分で通過したという。同気象台の用貝(ようがい)敏郎観測予報課長は「非常にまれなケースかもしれない。スケールが小さく、短時間の雨雲は今の技術レベルでは観測が難しい」と語った。
当時徳之島には竜巻注意報は出ていなかった。現在の気象庁の観測モデルでは最小で25キロ程度の現象でなければ捉えられないが、今回の雨雲は「10キロあるかないかくらい。周辺にはもっと発達した雲があった」という。なぜ、小さな雨雲が住宅を吹き飛ばすほどの突風を発生させたのかは地形を考慮する必要もあり「現時点では不明」という。
06年に宮崎県延岡市と北海道佐呂間町で、それぞれ3人と9人の死者を出す竜巻が発生したことを受け始まった竜巻注意報だが、精度が低く発令範囲が広いことが課題。気象庁は10キロ程度の分析能力を持つ観測モデルの構築にあたっており精度向上が急務になっている。【村尾哲】
11月21日朝刊
最終更新:11月21日(月)18時40分
早く観測出来る様なシステムが出来るといいのだが…。
暗黒の稲妻
毎日新聞 11月21日(月)12時49分配信
徳之島町轟木を18日夜、襲い3人が死亡した竜巻とみられる突風は、現在の観測技術では捉えきれないような小さな積乱雲が原因だったことがわかった。関係者は「想定外」の事態に「正直驚いている」と困惑している。
鹿児島地方気象台によると、18日夜は徳之島周辺には南から暖かく湿った空気が流れ込み大気が不安定だったものの、強い雨雲はなかった。被害が発生した午後7時前後も、小さな積乱雲が轟木上空にあったが、1時間15ミリ程度の雨雲で10分で通過したという。同気象台の用貝(ようがい)敏郎観測予報課長は「非常にまれなケースかもしれない。スケールが小さく、短時間の雨雲は今の技術レベルでは観測が難しい」と語った。
当時徳之島には竜巻注意報は出ていなかった。現在の気象庁の観測モデルでは最小で25キロ程度の現象でなければ捉えられないが、今回の雨雲は「10キロあるかないかくらい。周辺にはもっと発達した雲があった」という。なぜ、小さな雨雲が住宅を吹き飛ばすほどの突風を発生させたのかは地形を考慮する必要もあり「現時点では不明」という。
06年に宮崎県延岡市と北海道佐呂間町で、それぞれ3人と9人の死者を出す竜巻が発生したことを受け始まった竜巻注意報だが、精度が低く発令範囲が広いことが課題。気象庁は10キロ程度の分析能力を持つ観測モデルの構築にあたっており精度向上が急務になっている。【村尾哲】
11月21日朝刊
最終更新:11月21日(月)18時40分
早く観測出来る様なシステムが出来るといいのだが…。
暗黒の稲妻