福島県議選 ほぼ「脱原発」一色 候補者訴えに濃淡
河北新報 11月18日(金)6時10分配信
福島県議選は20日の投票に向けて最終盤に入った。福島第1原発事故後初の全県選挙で、ほぼ全候補が結論としては「脱原発」を打ち出すものの、これまでの原発に対する姿勢が有権者への訴え方に影響している。原発を推し進めてきた保守系陣営は「安全神話を信じてしまった」と釈明に追われ、反原発を貫いた革新系陣営は「問題を訴えてきたのはわれわれ」と攻勢をかけている。
「(東日本大震災前の)3月10日までは原発推進と何度も言った。国と東電が安全と言うから信じてしまった」
自民党の現職候補は告示前の10月末、郡山市であった他候補の総決起集会の応援演説に立ち、陳謝した。自民党はかつての政権与党として原子力政策を推進。自らも党県連幹部として県議会で原発の増設を迫った。
原発事故を受け、軸足を脱原発に移した。「原子力に頼らない。再生可能エネルギー発電を進める」。選挙公報で脱原発を六つの公約の筆頭に掲げている。主張を変えた理由については「公報に書いたことが全て」と多くを語らない。
民主党も状況は似通う。現職候補は告示前の決起大会で「原発に関し、議会で一度も質問や意見を述べたことがなかった。安全神話を検証しなかった」と釈明。「残る時間を脱原発国家への転換にささげる」と訴えた。
共産、社民両党は原発反対を唱え続けた立場を生かし、攻勢を強める。新人候補の応援で13日に福島市に入った共産党の志位和夫委員長は、街頭演説で「自民党も反省したのは結構だが、オール福島の声を実現するのは共産党」と皮肉った。
社民党の福島瑞穂党首は12日、いわき市での街頭演説で「ずっと脱原発を訴えたが、残念ながら事故が起きた。原発を推進した党でなく、社民党が福島から脱原発の声を出さなければいけない」とアピールした。
県議会は10月20日、福島第1、第2原発の全10基の廃炉請願を採択した。47議員が賛成に回る中、5議員が退席して一定の異議を唱えた。
退席議員のうちの一人、保守系無所属の候補は「今まで原発を肯定したのに、選挙だからといって態度を変えたら変節したことになる」と語る。
対立候補は脱原発路線を強調し、違いを際立たせる。陣営に動揺が走り、支持者から「戦いにくい」と詰め寄られた。
この候補は「現時点での再稼働は反対だが、代替エネルギーや地域振興策を議論せず、一足飛びに全面廃炉を決めるのは拙速で乱暴だ」と言う。
それでも迷いはある。選挙戦で主に訴えるのは地元の振興策。原発問題は聞かれれば答える程度で、積極的には触れない。
最終更新:11月18日(金)6時10分
終わってみる迄何とも言えないと思うがこの結果どうなるだろうかね。
暗黒の稲妻
河北新報 11月18日(金)6時10分配信
福島県議選は20日の投票に向けて最終盤に入った。福島第1原発事故後初の全県選挙で、ほぼ全候補が結論としては「脱原発」を打ち出すものの、これまでの原発に対する姿勢が有権者への訴え方に影響している。原発を推し進めてきた保守系陣営は「安全神話を信じてしまった」と釈明に追われ、反原発を貫いた革新系陣営は「問題を訴えてきたのはわれわれ」と攻勢をかけている。
「(東日本大震災前の)3月10日までは原発推進と何度も言った。国と東電が安全と言うから信じてしまった」
自民党の現職候補は告示前の10月末、郡山市であった他候補の総決起集会の応援演説に立ち、陳謝した。自民党はかつての政権与党として原子力政策を推進。自らも党県連幹部として県議会で原発の増設を迫った。
原発事故を受け、軸足を脱原発に移した。「原子力に頼らない。再生可能エネルギー発電を進める」。選挙公報で脱原発を六つの公約の筆頭に掲げている。主張を変えた理由については「公報に書いたことが全て」と多くを語らない。
民主党も状況は似通う。現職候補は告示前の決起大会で「原発に関し、議会で一度も質問や意見を述べたことがなかった。安全神話を検証しなかった」と釈明。「残る時間を脱原発国家への転換にささげる」と訴えた。
共産、社民両党は原発反対を唱え続けた立場を生かし、攻勢を強める。新人候補の応援で13日に福島市に入った共産党の志位和夫委員長は、街頭演説で「自民党も反省したのは結構だが、オール福島の声を実現するのは共産党」と皮肉った。
社民党の福島瑞穂党首は12日、いわき市での街頭演説で「ずっと脱原発を訴えたが、残念ながら事故が起きた。原発を推進した党でなく、社民党が福島から脱原発の声を出さなければいけない」とアピールした。
県議会は10月20日、福島第1、第2原発の全10基の廃炉請願を採択した。47議員が賛成に回る中、5議員が退席して一定の異議を唱えた。
退席議員のうちの一人、保守系無所属の候補は「今まで原発を肯定したのに、選挙だからといって態度を変えたら変節したことになる」と語る。
対立候補は脱原発路線を強調し、違いを際立たせる。陣営に動揺が走り、支持者から「戦いにくい」と詰め寄られた。
この候補は「現時点での再稼働は反対だが、代替エネルギーや地域振興策を議論せず、一足飛びに全面廃炉を決めるのは拙速で乱暴だ」と言う。
それでも迷いはある。選挙戦で主に訴えるのは地元の振興策。原発問題は聞かれれば答える程度で、積極的には触れない。
最終更新:11月18日(金)6時10分
終わってみる迄何とも言えないと思うがこの結果どうなるだろうかね。
暗黒の稲妻