ソニーが音楽出版世界首位に EMI事業買収で低迷の本業下支え
産経新聞 11月12日(土)11時56分配信

 ソニーは12日、米投資会社などと共同で、英音楽大手EMIの著作権を管理する音楽出版事業を買収すると発表した。EMIの株主である米金融大手シティグループと合意した。ソニーは同部門で実質的に世界首位になる。

 買収総額は22億ドル(約1700億円)。新会社を設立し、ソニーの米子会社とマイケル・ジャクソン遺産管理財団が計約3億2500万ドル(約250億円)を出資する。

 レコード部門は、音楽大手ユニバーサル・ミュージック・グループを傘下に持つ仏メディア大手ビベンディが19億ドル(約1500億円)で買収する。

 ソニーは昭和63年に米CBSのレコード部門を買収。平成16年に独ベルテルスマンと音楽事業統合会社を設立し、20年に完全子会社化している。

 今回のEMIの事業買収は、主力のテレビ事業が低迷する中で、利幅の大きい事業で本業を下支えする狙いがある。音楽コンテンツはソニーが注力するスマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末などとの相性もよく、先行する米アップルを追撃する突破口にできる。

 ソニーはグループの米音楽出版会社「ソニーATVミュージック・パブリッシング」が持っていた75万曲に加え、EMIが保有する130万曲以上の音楽著作権を取得し、「質、量ともにスケールメリットが出る意味は大きい」(幹部)。

 EMIにはビヨンセやノラ・ジョーンズら著名アーティストが多数所属するほか、ソニーATVもビートルズの曲の著作権を持っており、「強者連合」による世界一の音楽出版会社が誕生する。

 とりわけ関係者が期待しているのが、ネット販売やテレビ、カラオケ利用の際に発生する「著作権ビジネス」。EMIの所有する音楽は、昭和30~40年代のモータウンのヒット曲から映画やテレビ番組の主題歌まで多岐にわたり、「著作権を持っているだけでお金が入ってくる」(同)状態。新人発掘の手間や活動費用がかかるレコード部門に比べ、格段に利益率は高い。(古川有希)

最終更新:11月13日(日)1時33分

人間と同じで会社も大きくなり過ぎると支えきれなくなる。
ダイエットの為にリストラする日が何れ来るだろうね。

暗黒の稲妻