今年のお鍋 トレンドは「ギフト」 選ぶ楽しさも加わる
産経新聞 11月6日(日)7時55分配信


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「きのこしょうが鍋」。心も体も温まりそうだ(写真:産経新聞)
 カレー鍋、トマト鍋、コラーゲン鍋…。シーズンごとに登場する鍋料理のトレンドに異変が見られる。今冬は、ずばり“ギフト”。お歳暮に鍋用の材料セットを贈る人が増えそうだ。心も体も温まるお鍋は、「節電」「家族の絆」といった、今年ならではのキーワードにぴたりとハマる。バリエーションが増えて選ぶ楽しさも加わり、熱い視線を集めている。(榊聡美)

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 ◆定番から郷土食まで

 11月に入って続々と開設されているデパートやスーパーのお歳暮ギフトセンター。特に目を引くのが鍋ギフトだ。すき焼き、おでん、寄せ鍋といった定番から、知る人ぞ知る郷土色豊かな鍋料理まで、バラエティーに富んでいる。

 イトーヨーカ堂は、お歳暮カタログの表紙にもお鍋を採用した。

 「鍋を囲むことで家族のあり方、絆を見つめ直す機会になるのでは、という考えから、今年は特に鍋ギフトに力を入れました」(セブン&アイ・ホールディングス広報センター)

 毛ガニ、ズワイガニと、カニみそ入りのカニ団子を組み合わせた「北の蟹(かに)づくし鍋用詰合せ」(5500円)、“ゴマソムリエ”が特別に作った焙煎杵(ばいせんきね)つきゴマを添えた、もつ鍋セット(3980円)など、ひと味違ったこだわりのお鍋をそろえた。

 鍋ギフトのアイテムを昨年の約1・5倍に増やしたのはそごう・西武。地域の食に精通したバイヤーが開発を手掛ける、オリジナル商品を拡充させた。

 「きのこしょうが鍋」(5250円)は、埼玉・秩父特産のきのこをたっぷり使った野趣あふれる一品。キンメダイや伊勢エビなど、房総(千葉県)の魚介が入った漁師鍋「にいたにいた鍋」(5250円)は見た目が豪快で、食卓の会話も弾みそうだ。ちなみに、「にいたにいた」とは、房総の方言で「煮えた煮えた」の意味とか。

 三越では、「日本全国鍋紀行」と銘打って、秋田のきりたんぽ鍋、広島のカキの土手鍋など、北海道から九州まで、津々浦々の名物鍋をずらりとそろえた。

 ◆利便性より絆

 近年、お歳暮は儀礼的なものは減少し、家族や友人など、身近な相手とやりとりする“パーソナル化”が進む。

 「東日本大震災や台風など、大きな自然災害が起きた今年は例年に比べ、家族間で贈る傾向が強まると思います」と、三越伊勢丹ホールディングス広報担当、半浦緑夏さんは話す。

 人とのつながりを大事にする絆志向が高まり、日頃の感謝の気持ちを伝える一方、疎遠になっている人とのコミュニケーションのきっかけとしても、お歳暮を活用する人が増えるとみられる。

 そんな中、鍋料理はそのコミュニケーション効果が期待される。

 ミツカン(愛知県半田市)が東京・大阪在住の30、40代の主婦を対象に行った調査で、鍋物の良いところを尋ねたところ、ほとんどの人が「家族そろってひとつの料理を囲める」を挙げた。

 昨年実施した同様のアンケートでは、「ほかにおかずを作らなくていい」「調理や後片付けが簡単」と、利便性が目立ったのに対し、今年は改めてコミュニケーション効果が見直されていることが分かった。

 家族そろって温かくお過ごしください-。今年の鍋ギフトは、そんなメッセージがストレートに伝わること間違いなしだ。

最終更新:11月7日(月)15時26分

今年ももう残り2ヶ月を切るが そろそろお歳暮のことも気になる季節だね。
お歳暮に鍋というのも悪くないね。

暗黒の稲妻