イタリアでも経済改革非難の数万人デモ、首相退陣を要求
CNN.co.jp 11月6日(日)16時21分配信

(CNN) ギリシャと同様、財政危機に直面するイタリアの首都ローマの広場で5日、ベルルスコーニ首相の退陣を求め、経済改革案を非難する数万人規模のデモが行われた。野党の旗を掲げた参加者は即時の総選挙実施や暫定政権の発足などを要求した。衝突などの混乱は伝えられていない。

ギリシャ危機が波及する形で、巨額の債務を抱えるイタリア経済への懸念も通貨ユーロ圏内などで強まっている。同首相は4日、フランス南部カンヌで開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議で、財政再建や経済構造改革の進展の具合について国際通貨基金(IMF)の監視を受けることで合意したと発表した。自国の財政への市場の信用を高める狙いがある。

イタリアはユーロ圏では3番目の経済規模を持ち、仮に財政破綻(はたん)が生じれば、世界経済に及ぼす影響はギリシャの比ではないともされる。欧州にはイタリアの債務危機を救済する十分な資金はないとも言われる。

イタリア政府は今年9月、増税や定年年齢を2年引き延ばして67歳にすることなどを盛り込んだ財政再建策をまとめたが、現在の債務危機の解決には新たな緊縮政策がさらに必要との指摘もある。同国経済の悪化はギリシャと比べればそれほど深刻ではないとの見方もあるが、累積債務は国内総生産(GDP)の150%に達している。欧州中央銀行(ECB)が今年8月からイタリア国債を買い始めているが、国債価格が下がり、金利が急上昇する予想外の事態ともなっている。
イタリア政界では、ベルルスコーニ政権にはもはや財政危機を克服出来る力はないとの懸念も強まっている。首相は、内閣に対する信任投票を求め、実施の詳しい日時は決まっていないが、早ければ来週にも予想される。信任が否決されれば、総選挙実施の可能性もある。同国議会では8日に財政改革案に関する採決も行われる。

過去に何度も信任投票で勝利してきた首相は、今は指導者を変える時期ではないと続投の意向を示している。

一方、イタリアのナポリターノ大統領は4日、地元の大学での演説で自国の経済危機や対応策に触れ、不十分な決意を示す余裕はないなどと指摘、ベルルスコーニ首相への批判をにじませた。首相の政治的な求心力の衰えを象徴する発言との受け止め方もある。

最終更新:11月6日(日)21時3分

自分達の事になると何処の国も大差無い様だね。
ギリシャに続いて破綻が取りざたされているイタリアだけにギリシャより遥かに大きな経済規模の国だしもし仮に破綻したとしたら影響は甚大とも予想される。

暗黒の稲妻