禁煙外来で依存症脱却 内服薬普及、イライラ軽減
産経新聞 10月28日(金)7時55分配信


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再び増税の動きもあるたばこ。依存症の疑いのある人は禁煙外来を訪ねるのも一策だ(写真:産経新聞)
 東日本大震災の復興財源として、たばこ税の臨時増税が論議されている。昨年10月の増税から1年で再びたばこがターゲットにされた格好で、愛煙家からはさらなる負担に異論も出そう。しかし、これを機に禁煙に踏み切る人もいるだろう。何度も挫折しやすい禁煙だが、どうすればいいのか…。その現場を取材した。(谷内誠)

【表で見る】ニコチン依存症の診断テスト

 都内の自営業男性(48)は「高校生の時、おもしろ半分で吸い始め、今も吸い続けています。11年前に子供ができて半年ほど禁煙したものの、その後再開。ストレスがたまるとどうしても吸いたくなる。日に1箱(20本)吸っていたのを半分に減らしましたが、自宅や会社ではたばこはやめたことになっていて、仕事先や酒席でつい吸ってしまう。いつかはやめたい」というスモーカー。

 別表はニコチン依存度を判定するスクリーニングテスト(TDS)。10項目中5項目以上が当てはまれば依存症だ。この男性は8点が該当した。

 「う~ん、やっぱり。でも、禁煙自体がストレスになるのがいやなんです」というが、日本たばこ産業の調べでは年を追うごとに喫煙率は下落。喫煙場所も少なくなっているだけに、気持ちはぐらぐら揺れる。

 「たばこをやめられないのはしみついたニコチンに、体も精神も依存しているからです」と指摘するのは禁煙外来があるグッドスリープ・クリニック(東京都港区芝大門)の白濱龍太郎院長だ。

 平成18年4月から、国内でもニコチン依存症を保険診療で治療できるようになった。その対象は、直ちに禁煙しようと考え、TDSで5点以上、1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上-などの人だ。

 標準的な禁煙治療プログラムでは12週間に5回の診療が行われる。カウンセリングや禁煙補助薬の投与で徐々にたばこを遠ざけるという作戦だ。

 禁煙補助薬には保険適用以前からパッチやガムで体にニコチンを取り込む代替療法があった。しかし、最近主流となっているのは20年5月に発売された経口内服薬「チャンピックス」(販売元・ファイザー)。同薬は主成分がニコチンの代わりに脳内のニコチン受容体と結合。喫煙による満足感を抑制するのと同時に少量のドーパミンを放出するので、禁煙時のイライラやたばこの切望感を軽減する。ファイザーの調査では12週間投与の最後の4週間での持続禁煙率は65・4%になるという。

 白濱院長は、「酒とストレスをきっかけに“1本だけ…”と手を出してタガが外れることが多い。1本だけが一番危険です。成功した人の話を聞き、実際に禁煙外来を訪ねてほしい」と話している。

最終更新:10月28日(金)16時16分

禁煙って自分が思ってる様に上手く行かない事も多いようだ。
スパッと辞めるのってよっぽどの決心無いと無理だろうかね。
稲妻も喫煙者だったので判るが辞め様と思って結構時間がかかったからね。

暗黒の稲妻