<新米>「本当にうめえんだ」二本松で出荷…出来栄えに自信
毎日新聞 10月18日(火)20時30分配信


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トラックに積み込まれ出荷される二本松産の新米=福島県二本松市で2011年10月18日午後1時51分、森田剛史撮影
 新米対象の放射性物質の予備検査で国の暫定規制値と同じ1キロ当たり500ベクレルの放射性セシウムが検出され、その後の本検査で規制値を下回った福島県二本松市で18日、新米が初出荷された。稲作農家は「消費者は本当に買ってくれるのか」と懸念する一方で、出来栄えには自信を見せ、思いは複雑だ。【野呂賢治】

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 午後2時過ぎ、JAみちのく安達(本店・二本松市)の施設からトラック2台が出発。30キロ袋入りの同市産コシヒカリ計約800袋が首都圏や関西方面に向け出荷された。

 同じ頃、同市小浜地区の稲作農家、三浦政夫さん(57)は、「本当に売れるんだべか」との思いを抱えながら、少し遅めの稲刈りに励んだ。検査対象にはならなかったが、すぐ隣の水田が検査され、セシウムは検出されなかった。今年は天候に恵まれ「ピカピカだし、本当にうめえんだ」

 だが、毎年直接コメを買ってくれる知人らからの電話はない。「こっちから電話はかけられないよ」。それでも、東京に住む次男(26)の家庭で来月生まれる予定の初孫には「自分の作ったコメ、食べさせてえな」と思っている。

最終更新:10月18日(火)23時32分

いよいよ秋の新米が出た。

暗黒の稲妻