米アマゾンのタブレット端末、アンドロイド勢の値下げ圧力に
ロイター 9月29日(木)17時55分配信
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9月29日、米アマゾン・ドット・コムが発表したタブレット型端末「キンドル・ファイア」(写真)は販売価格が199ドルと、米アップルの「iPad」の半分以下に設定された。ニューヨークで行われた記者会見で撮影(2011年 ロイター/Shannon Stapleton)
[ソウル 29日 ロイター] 米アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>が28日発表したタブレット型端末「キンドル・ファイア」は販売価格が199ドルと、米アップル<AAPL.O>の「iPad(アイパッド)」の半分以下に設定された。これにより、アジア勢が製造・販売するタブレット型端末には値下げ圧力が強まることとなった。
【写真】アマゾンが新タブレット端末を発表
ソニー<6758.T>や韓国のサムスン電子<005930.KS>といったアジアの大手メーカーは、今後の成長が見込めるタブレット型端末市場で独壇場(どくだんじょう)のアイパッドに対抗すべく、意欲的な戦略を打ち出していた。
アイパッドの販売価格は499ドルからだが、これまで他社から出ていたタブレット型端末も、似たような機能でほぼ同じ価格帯。しかし、どれもアップルの牙城を切り崩すには至っていない。
今のところ、サムスンのタブレット型端末がアイパッドに次ぐ2位に付けているが、アナリストの一部は、その地位はキンドル・ファイアに奪われる可能性があると指摘している。
それでなくともサムスンの「ギャラクシータブ10.1」は過去数カ月、アップルがドイツや米国などでの同製品の販売差し止めを求めた特許訴訟によって、販促活動がつまづいている。
キンドル・ファイアは、カメラや3G通信などの機能は確かに付いていないが、それでも米グーグル<GOOG.O>の基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した他のタブレット型端末には引導を渡す存在になるかもしれない。
調査会社オーバムのアナリスト、アダム・リーチ氏は「タブレット型端末市場でシェアを獲得するには価格が重要。競合各社はコンテンツ面で対抗できないままアイパッドの価格に合わせたため、消費者の関心を買うには至らなかった」と指摘。一方、オンライン小売りが本業のアマゾンは、タブレット型端末を購買量拡大のためのツールという位置づけで売ることができるとしている。
サムスンのギャラクシーやソニーの「S」、台湾のエイサー<2353.TW>やアスーステック<2357.TW> などが出しているタブレット型端末は、いずれもキンドル・ファイアと同様にアンドロイド上で動く。違いは、キンドル・ファイアにはオンラインストアがあることだ。
機能は削りながらも価格をアイパッドの半値以下にしたことで、アマゾンはキンドル・ファイアが消費者に広く普及し、オンラインストアへの顧客流入が増えることを狙っている。
<サムソンに逆風>
サムスンのギャラクシータブ10.1は、アイパッドとほぼ同じ価格帯で売られている。その価格でさえ利益率は5%前後であり、大幅な値下げは難しいというのがアナリストの見方だ。
調査会社IHSアイサプリの推計によると、世界のタブレット型端末の市場規模は、今年がそれまでの3倍増の6000万台、2015年までには2億7530万台に拡大する見通し。
また、別の調査会社ストラテジー・アナリティクスによると、北米市場では2011年第2四半期に出荷されたタブレット型端末750万台のうち、アップルがシェア80%と圧倒的優位に立っている。
アマゾンのタブレット型端末は事前にさまざまな憶測が出ていたが、価格は250ドル前後ではないかと予想されていた。
UBSは顧客向けリポートで「199ドルという価格により、アマゾンのタブレットは市場に破壊的な影響を与える可能性がある。非アイパッド市場では特にそうだ。ほかのタブレット型端末メーカーが、アマゾンの価格に対抗するのは難しいだろう」と述べた。
米ヒューレット・パッカード(HP)<HPQ.N>は、独自OSを搭載したタブレット型端末を発売開始の6週間後に99ドルに値下げし、撤退が決まった同製品の強い需要を掘り起こした。このことは同市場で価格がいかに重要かを物語っている。
最終更新:9月30日(金)16時31分
そろそろ移行期なんだろうね。
さてどれが主流になるだろうか。
後で主流が何になっても、売りっぱなしだけはやめてほしいな。
暗黒の稲妻
ロイター 9月29日(木)17時55分配信

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9月29日、米アマゾン・ドット・コムが発表したタブレット型端末「キンドル・ファイア」(写真)は販売価格が199ドルと、米アップルの「iPad」の半分以下に設定された。ニューヨークで行われた記者会見で撮影(2011年 ロイター/Shannon Stapleton)
[ソウル 29日 ロイター] 米アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>が28日発表したタブレット型端末「キンドル・ファイア」は販売価格が199ドルと、米アップル<AAPL.O>の「iPad(アイパッド)」の半分以下に設定された。これにより、アジア勢が製造・販売するタブレット型端末には値下げ圧力が強まることとなった。
【写真】アマゾンが新タブレット端末を発表
ソニー<6758.T>や韓国のサムスン電子<005930.KS>といったアジアの大手メーカーは、今後の成長が見込めるタブレット型端末市場で独壇場(どくだんじょう)のアイパッドに対抗すべく、意欲的な戦略を打ち出していた。
アイパッドの販売価格は499ドルからだが、これまで他社から出ていたタブレット型端末も、似たような機能でほぼ同じ価格帯。しかし、どれもアップルの牙城を切り崩すには至っていない。
今のところ、サムスンのタブレット型端末がアイパッドに次ぐ2位に付けているが、アナリストの一部は、その地位はキンドル・ファイアに奪われる可能性があると指摘している。
それでなくともサムスンの「ギャラクシータブ10.1」は過去数カ月、アップルがドイツや米国などでの同製品の販売差し止めを求めた特許訴訟によって、販促活動がつまづいている。
キンドル・ファイアは、カメラや3G通信などの機能は確かに付いていないが、それでも米グーグル<GOOG.O>の基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した他のタブレット型端末には引導を渡す存在になるかもしれない。
調査会社オーバムのアナリスト、アダム・リーチ氏は「タブレット型端末市場でシェアを獲得するには価格が重要。競合各社はコンテンツ面で対抗できないままアイパッドの価格に合わせたため、消費者の関心を買うには至らなかった」と指摘。一方、オンライン小売りが本業のアマゾンは、タブレット型端末を購買量拡大のためのツールという位置づけで売ることができるとしている。
サムスンのギャラクシーやソニーの「S」、台湾のエイサー<2353.TW>やアスーステック<2357.TW> などが出しているタブレット型端末は、いずれもキンドル・ファイアと同様にアンドロイド上で動く。違いは、キンドル・ファイアにはオンラインストアがあることだ。
機能は削りながらも価格をアイパッドの半値以下にしたことで、アマゾンはキンドル・ファイアが消費者に広く普及し、オンラインストアへの顧客流入が増えることを狙っている。
<サムソンに逆風>
サムスンのギャラクシータブ10.1は、アイパッドとほぼ同じ価格帯で売られている。その価格でさえ利益率は5%前後であり、大幅な値下げは難しいというのがアナリストの見方だ。
調査会社IHSアイサプリの推計によると、世界のタブレット型端末の市場規模は、今年がそれまでの3倍増の6000万台、2015年までには2億7530万台に拡大する見通し。
また、別の調査会社ストラテジー・アナリティクスによると、北米市場では2011年第2四半期に出荷されたタブレット型端末750万台のうち、アップルがシェア80%と圧倒的優位に立っている。
アマゾンのタブレット型端末は事前にさまざまな憶測が出ていたが、価格は250ドル前後ではないかと予想されていた。
UBSは顧客向けリポートで「199ドルという価格により、アマゾンのタブレットは市場に破壊的な影響を与える可能性がある。非アイパッド市場では特にそうだ。ほかのタブレット型端末メーカーが、アマゾンの価格に対抗するのは難しいだろう」と述べた。
米ヒューレット・パッカード(HP)<HPQ.N>は、独自OSを搭載したタブレット型端末を発売開始の6週間後に99ドルに値下げし、撤退が決まった同製品の強い需要を掘り起こした。このことは同市場で価格がいかに重要かを物語っている。
最終更新:9月30日(金)16時31分
そろそろ移行期なんだろうね。
さてどれが主流になるだろうか。
後で主流が何になっても、売りっぱなしだけはやめてほしいな。
暗黒の稲妻