自動車大手8社の国内生産、震災後初のプラス 8月1.7%増
産経新聞 9月28日(水)18時12分配信

 東日本大震災で落ち込んだ自動車各社の国内生産が底入れした。乗用車大手8社が28日発表した8月の国内生産実績の合計は、前年同月比約1・7%増の67万837台と、昨年10月以来、11カ月ぶりに前年実績を上回り、震災発生後、初めてプラスに転じた。部品のサプライチェーン(供給網)が復旧したことで、各社の生産が震災前の水準に戻ったことが寄与した。この流れを受けて、各社は10月以降、上期の生産の後れを取り戻すための増産を加速する。

 8月に国内生産が前年を上回ったのは、トヨタ自動車とスズキ、マツダ、ダイハツ工業の4社。とくにトヨタは同11・9%増の25万2347台と、1年ぶりに前年を上回った。スズキのプラス転換は11カ月ぶり。 震災後の供給網の寸断で、自動車大手の国内生産は4月に60・1減まで落ち込んだ。しかし、その後の自動車業界挙げての復旧活動が実り、5月は32・0%減、6月は15・2%減、9月は9・4%減と順調に生産が回復。8月には「部品問題はほぼ解消され、通常レベルに戻った」(トヨタ自動車)という。

 このため各社は今月から休日出勤などを行って生産の上積みに動いており、さらに10月以降のさらなる増産に向けて準備を加速している。

 例えばトヨタは震災の影響で、3月と5月に10日間休業した分を、9月から来年3月まで20日間に分けて土曜日に振り替える代替稼働を実施する。7月中旬からは増産に向けて期間従業員の募集も開始、最終的に3000~4000人を確保する見通しだ。

 自動車大手で唯一、8月の国内生産で2桁減を強いられたホンダも、10月以降の挽回に向けて、「すでに2600人の期間従業員を確保した」という。 

最終更新:9月29日(木)9時24分

自動車産業が経済に与える影響は少なくないから、いい傾向だね。
国内自動車業界には頑張ってももらいたい。

暗黒の稲妻