<野田内閣>外交・安保 停滞の日米関係、立て直しに注目
毎日新聞 9月3日(土)0時5分配信

 「日米・日中で立て直すべきところがあるようだ。しっかり取り組んでほしい」。首相は2日、玄葉光一郎外相に、対米、対中関係の改善を指示した。

 改善には外交・安全保障両面での対応が不可欠。玄葉氏は首相と同じ「日米同盟の深化」が持論で、一川保夫防衛相も、玄葉氏に近い議員の勉強会に参加し「外相との関係は良い」(民主党衆院議員)。チームワークで首相を支える布陣だが、両者とも外交・安保の経験は多くない。一川氏の「素人だが、これが文民統制」との発言に野党側は反発しており、「野田外交・安保チーム」への不安が早くも広がっている。

 玄葉氏がまず取り組むのが、9月下旬の首相訪米の地ならし。国連総会での首相演説と、オバマ米大統領との首脳会談の調整にあたる。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題の迷走などで停滞している日米関係を、首相指示に沿って円滑にできるかが注目される。

 また、年末にかけ、首相の訪中や訪露、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領の来日などの調整も進める。領土問題でぎくしゃくしている中国、ロシア、韓国との関係改善の糸口をつかみたい考えだ。一方、玄葉氏は、2日の会見で「中国は透明性を欠いたまま海軍力を増強している。しっかり注文をつける」とも述べ、中国に対しては硬軟両様の構えを見せた。

 一川氏の懸案は、普天間問題。日米両政府は6月、「同県名護市辺野古へ移設」との日米合意を再確認し、一川氏も2日、記者団に「首相から、過去の経緯を踏まえて対応してほしいと言われた」と語った。ただ、「県外移設」を求める地元の理解を得られる見通しは立っていない。「素人」発言を野党側が厳しく追及するのも必至で、臨時国会でいきなり批判の矢面に立たされそうだ。【犬飼直幸、坂口裕彦】

最終更新:9月3日(土)8時42分

問題は何処迄日米関係を戻せるかだと思うんだけど・・。

暗黒の稲妻