<リビア>反体制派、指揮系統一本化へ 「新国軍」目指す
毎日新聞 8月27日(土)10時57分配信


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リビアの首都トリポリで、カダフィ派の捜索をする反体制派の兵士ら=2011年8月26日、AP
 【カイロ樋口直樹】リビア・カダフィ政権の崩壊を受け、首都トリポリの反カダフィ派司令官は26日、さまざまな部族や地域を母体とする民兵組織などの指揮系統を一本化し、「新国軍」の創設を目指す方針を発表した。政権打倒という共通目的によって団結してきた反カダフィ派だが、新政権の樹立に向け内部対立が表面化する可能性もある。指揮系統の一本化は、反カダフィ派・国民評議会(NTC)による政権移行の行方を占う試金石になりそうだ。

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 ロイター通信によると、アブデルハキム・ベルハッジ司令官はトリポリで会見し、一定の暫定期間を置いて反カダフィ派の民兵組織などを解散し、国家機関としての新国軍に統合すると述べた。暫定期間の長さや統合プロセスの詳細は明らかにしなかった。反カダフィ派は現在、トリポリ南西部バーブ・アジジヤ、アブサリム両地区などでカダフィ派の掃討作戦を展開している。

 反カダフィ派の中には、利害が対立する部族や地域を母体とする民兵組織が混在しており、効率的に連携できない弱点があった。また、行動規範も確立されていない。

 一方、反カダフィ派は26日、北西部のチュニジア国境ラスジェディールの検問所をカダフィ派から奪取した。反カダフィ側は、チュニジアからトリポリに向かう物資搬送ルートの確立や、カダフィ大佐の国外逃亡の阻止に役立つとみている。

最終更新:8月28日(日)22時55分

一本化となるかどうか・・。

暗黒の稲妻