ずさんな監視体制明らかに 泉南プール水死事故から1週間 
産経新聞 8月7日(日)2時33分配信

 大阪府泉南市立砂川小学校の一般開放のプールで同小1年、保苅築(きずく)君(7)が溺れて死亡した事故は、現場に監視員が1人もいない状況で起き、長年にわたるずさんな安全管理態勢が背景に浮かび上がってきた。監視員不足のまま運営していた委託業者と、適切なチェックや指導を怠った泉南市教委。事故は7日で発生から1週間を迎えるが、大阪府警は両者の安全軽視の姿勢が事故につながった疑いがあるとみて、業務上過失致死容疑で捜査を進めている。

 ■監視員不足が常態化

 監視業務を委託されているビル管理会社「ダイショウコーポレーション」(泉南市)、南寿典社長(35)は今月3日に会見し、以前から監視員不足の状態で運営していたことを明らかにした。

 同社は約10年前から、泉南市内の小中学校10校でプールの一般開放の管理を請け負ってきたが、予算の削減に伴って監視員のアルバイト料を十分に確保できなくなったため、5年ほど前から人が集まらなくなったという。南社長は「今の委託料では到底無理だと市教委に相談していた」と主張している。

 一方の市教委は当初、監視員の不足に関して「報告は上がっていない」と説明していたが、5日に一転して同社から相談があったことを認めた。「(応対した職員が)委託料を上げるための業者の方便と認識していた」と釈明している。

 同社で監視員のアルバイトをした経験がある男性は、産経新聞の取材に「大きなプールを1人で担当したが十分に監視できず、不安を感じていた。事故があってもおかしくないと思っていた」と証言している。

 ■甘いチェック体制

 市教委は一般開放中に行っている巡回で監視員の数を確認しておらず、業者に報告もさせていなかった。

 7月25日には、砂川小のプールを利用した保護者が市教委に「監視員の人数が少ない」と指摘。市教委は電話で同社側に連絡したものの、事故当日の巡回でも水質調査などをしただけで、監視員の数をチェックしなかった。

 泉南市では砂川小を含む10校で今年、延べ37回一般開放があったが、規定の人数通り監視員を配置していたのはわずか5回で、砂川小は一度も規定に達していなかった。府警は、市教委が適切に運営状況をチェックし同社を指導していれば、事故を防げた可能性もあるとみている。

 ■各自治体の監視体制

 事故を受け、各自治体は安全対策を強化している。大阪府教委は、プールサイドの巡回を複数で行うことや、身長の低い子供に深いプールを利用させないよう各市町村教委に通知した。

 府によると、府内の小中学校でプールを一般開放しているのは、泉南市のほかに守口、大阪狭山、高石、岸和田、泉佐野の各市と熊取町。岸和田市以外は管理を民間に委託しているが、府の担当者は「業者任せにせず、自治体が責任を持って安全管理に取り組むのは当然だ」と話している。

 148の市立小中学校でプールを一般開放している神戸市では、監視員がそろわない場合は開放を取りやめているという。ある自治体の関係者は「監視員がゼロになることは考えられず、泉南市教委が安全を軽視していたとの批判は免れないだろう」と話した。

最終更新:8月7日(日)9時36分

稲妻が子供の頃プール行くと必ず監視員は一人、二人は居たもんだ。
よく水に入る前の体操省略して怒られたっけな(苦笑。
しかしこんなプールにはまず行きたいとも思わないし、もし仮に子供が居た(稲妻は独身ので今後の対応です)として安心して行かせられない。
よくあるケースではあるが事故が起こってから対応というのは実に頂けない話である。
本来なら事故が起きる前にきちんとすべきなのだが・そういう所は欠如しているのだろうか。
これが今後問題にすべきかと思うのだが、

暗黒の稲妻