サッポロが豪クーパーズと生産・販売提携、オセアニアで本格展開へ
ロイター 7月19日(火)17時36分配信


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 7月19日、サッポロHD傘下のサッポロインターナショナルは、オーストラリア国内第3位のビールメーカーであるクーパーズとの提携を発表。写真は2月、都内のサッポロHD本社で撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)
 [東京 19日 ロイター] サッポロホールディングス<2501.T>傘下のサッポロインターナショナル(東京都渋谷区)は19日、オーストラリア国内第3位のビールメーカーであるクーパーズブルワリー(南オーストラリア州アデレード)との提携を発表した。

 クーパーズ社は、サッポロブランドのビールのライセンス生産、販売を行う。提携エリアはオーストラリア、ニュージーランドなどオセアニア全域で、サッポロは提携により、オセアニア市場でビール事業を本格展開する。 

 8月からクーパーズ社のアデレードにある工場において、サッポロブランドのライセンス生産を開始。10月から販売を行う。本格参入となる2012年は16万ケース(355ミリリットルで24本換算)の販売を計画。2016年には50万ケースに拡大し、オセアニア市場における日本ビールブランド首位を目指す。 

 持田佳行サッポロインターナショナル社長(サッポロHD常務)は会見で「サッポロが世界でターゲットとしているエリアは北米とアジア。これから拡大を目指すアジアにおける環太平洋を形成するエリア、オーストラリアに製造拠点を持つことは、アジアの戦略にとって意味がある」と述べた。 

 サッポロはこれまで、スリーマン社の買収などを通じて強化した北米事業、新工場を建設しているベトナムを中心としたアジア事業が国際展開の2本柱だった。今回、クーパーズ社との提携により、オセアニア市場でビール事業を本格的に展開する。

 オーストラリアのビール市場は186万キロリットルで、輸入を含むプレミアムビール構成比は約18%。オーストラリア国内では、プレミアムビールカテゴリーの構成比が2002年以降の8年間で約2倍に伸びているという。クーパーズ社のクーパー社長は「2016年には22%まで伸びるとみている」との見通しを示した。

 サッポロが展開する「サッポロプレミアム」は日本で販売している「黒ラベル」に近い商品で、プレミアムビールのカテゴリーに入る。販売やマーケティングは、クーパーズ社の子会社、プレミアムビバレッジズが行う。

 クーパーズ社は1862年に創業。プレミアムビールに強いビールメーカーで、2010年の売上高は1億7900万豪ドル(約152億円)、売上数量は6万3500キロリットル。

 サッポロは、新経営構想の中で、2010年12月期に253億円だった国際酒類事業を16年には420億円に拡大する計画を掲げている。 

 オセアニア市場については、日本の大手ビールメーカーが酒類・飲料ともに積極的に拡大を図っている。キリンホールディングス<2503.T>はライオンネイサン・ナショナルフーズで展開。アサヒグループホールディングス<2502.T>は今月、ニュージーランドの飲料会社チャーリーズ・グループ<CHA.NZ>の全株式に対し公開買い付け(TOB)を行うと発表。ピー・アンド・エヌ・ビバレッジズ・オーストラリア(P&N)についても、ミネラルウオーター類と果汁飲料事業を取得することを発表している。

 (ロイターニュース 清水 律子)

最終更新:7月19日(火)17時38分

味が変わらないんだったら全然問題無いんじゃないのかな。
ガンバレ!!サッポロ


暗黒の稲妻