湘南の夜空に“大輪”を、花火大会実現に向け大学生が奔走/藤沢
カナロコ 7月11日(月)0時0分配信


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自主開催を目指す花火大会のポスターを手にする塩飽さん(右)と委員会のメンバー=藤沢市藤沢
 ことしも花火を打ち上げたい―。小田原市から逗子市までの湘南地域で、相次ぎ中止が発表された今夏の花火大会。「小規模でもいい。できないか」と、藤沢市の大学生が立ち上がった。地元企業や自治体に足を運び、湘南の夜空に尺玉を上げようと、協賛金集めや許認可の調整に奔走している。

 「正直、悩ましい問題に直面しています」。自主的な大会を企画中の「みんなでつくる花火大会企画委員会」代表で慶応大湘南藤沢キャンパス(SFC)の大学院生、塩飽圭亮さん(23)は苦笑いする。

 打ち上げ数を増やし、多くの地域住民と楽しみたいという思いがある一方で、規模が大きくなれば警備に費用がかかる。「最悪のケースでは予算の半分が警備にかかる」からだ。

 企画をスタートしたのは、藤沢市が事務局を担う大会の中止が決定された4月末。中学、高校時代の仲間と居酒屋で語らう中で飛び出した。「花火大会、できないのかな」

 被災地の東北はさることながら「日本中が痛みを共有している。でもそんな状況だからこそ、ことし開催する意義があるんじゃないか。小規模でもいい。湘南から元気を発信したい」。仲間に声を掛け、地元の大学生など数人が集った。5月に相談のため、藤沢市役所に足を運んだ。

 「可能性はゼロじゃないが、まず無理だよ」と市の担当者は対応した。塩飽さんは「『ゼロじゃない』のかと、むしろやる気が出ました」と笑う。

 その後、会場を従来の江の島ではなく、辻堂にすることで、駅との距離が遠くなり、警備が少なくて済むことも分かってきた。

 目下の課題は資金集め。「目標の1千万円に届けば、警備費用を含めても、1500発ほど上げられそうだ」という。

 企画委員会のメンバーは大学生を中心に社会人にも広がり、今は約30人に増えた。協力を持ち掛けてくれる地元企業もある。大会は8月29日を予定。「開催できれば、地域の活気や自信にもつながるはず」と学生たちは期待を込める。問い合わせは塩飽さん電話080(6634)8311。

最終更新:7月11日(月)0時0分

花火は夏の風物詩。
この暑さで募金集めも大変かと思うけど頑張って下さい。

暗黒の稲妻