<真珠>全遺伝子を特定 美しさの謎に迫る…東大などチーム
毎日新聞 6月23日(木)11時40分配信


拡大写真
ほぼすべての遺伝子が特定された日本産のアコヤガイの貝殻と真珠=東京都文京区の東京大で、野田武撮影
 体内で真珠を作るアコヤガイのほぼすべての3万種の遺伝子を、東京大とミキモト真珠研究所(三重県)などのチームが特定した。一部の遺伝子は知られていたが、大半は不明だった。判明した遺伝子のうち、真珠形成にかかわる遺伝子を詳しく調べれば、美しさの謎に迫ることができそうだ。またアコヤガイは近年生産量が減少傾向にあり、遺伝的に良質な真珠を作る種を選んで養殖して、生産性を高められる可能性もあるという。

【「魔法の遺伝子」】iPS細胞の作成効率を大幅に上げる 山中教授ら発見

 米科学誌「プロスワン」(電子版)に23日、論文が掲載された。

 真珠を作る貝は世界中に広く分布するが、日本のアコヤガイは特に美しいとされる。

 真珠は、核となる物質の周りに炭酸カルシウムの結晶でできた厚さ0.3~5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の「真珠層」と、たんぱく質が、交互に約2000層重なってできる。光が当たると、各層で反射した光が互いに干渉しあって、美しく輝く。真珠層の間のたんぱく質はさまざまな遺伝子から作られ、これが真珠層の成長を制御し、輝きを左右する鍵と考えられている。

 研究チームは「次世代シーケンサー」という大量に遺伝子配列を調べられる装置を使い、既知の300種類を大きく上回る約3万種類の遺伝子を特定した。真珠層形成にかかわるのはこのうち52種類で、約3分の2が未知の遺伝子だった。東大の渡部終五(わたべ・しゅうご)教授(水産化学)は「なぜ日本のアコヤガイが緻密な真珠層を作って美しい輝きを生み出せるのかを突き止めたい」と話している。【野田武】

最終更新:6月23日(木)12時0分

今回の遺伝子の解明は大発見だろうね。
今迄不明とされてきたものが遂に解き明かされるんだからね。

暗黒の稲妻