うその養子縁組で臓器移植はかる 医師と暴力団組員ら逮捕へ
産経新聞 6月23日(木)8時23分配信

 腎不全を患った東京都江戸川区の医師の男(55)が、指定暴力団住吉会系の暴力団組員(50)に1千万円を支払って腎臓の提供者を探してもらい、移植手術を受けようとしていた疑いが強まったとして、警視庁組織犯罪対策4課は、臓器移植法違反(臓器売買の禁止)などの疑いで、この医師や暴力団組員ら5人前後を逮捕する方針を固めた。

 捜査関係者によると、この医師は同区の内科クリニック院長。組員のほか、腎臓を提供する予定だった住吉会系の元暴力団組員や医師の妻らが関与した疑いがあり、同課ではすでに逮捕状請求の手続きに入っている。

 移植をめぐる国内の臓器売買事件では平成18年の宇和島徳洲会病院(愛媛県)の例があるが、医師と暴力団の関与の疑いが明らかになったのは初めて。

 捜査関係者によると、医師の男は21年10月~昨年4月、知人の暴力団組員に1千万円を支払って腎臓の提供者捜しを依頼、移植手術を受けようとしていた疑いが持たれている。暴力団組員から提供者として別の元暴力団組員を紹介された医師は、親族からの移植を装うため元組員と養子縁組を偽装していた。

 昨年5月に都内の病院で手術を受ける予定だったが、医師が組員からさらに現金を要求されるなどのトラブルになったため、実際に手術は行われていないという。

 臓器移植法では、臓器を売買したり、斡旋(あっせん)して報酬を得たりすることを禁止しており、要求や約束をしただけでも罰則が科される。

 また、脳死と判定された臓器提供者の臓器移植は日本臓器移植ネットワークを介して行われるが、生体移植は本人間の合意で行われる。その代わり、報酬目的での移植を避けるため、日本移植学会の倫理指針により、原則として提供者は親族に限定され、親族に該当しない場合は、移植施設と日本移植学会の倫理委員会での承認が必要とされる。

 宇和島徳洲会病院の事件では、移植を受けた患者の男と仲介役の女が逮捕され、いずれも執行猶予付きの有罪判決が確定。臓器提供者の女性も書類送検された。また、このときの執刀医らが、がんなどにかかった腎臓を移植する「病気腎移植」を長年続けていたことが発覚し問題視された。

最終更新:6月23日(木)10時55分

可也手が込んでるな。
臓器移植の為に虚偽の養子縁組するなんて。
まるで小説の世界の話が実際に行われる様になるとはね。

暗黒の稲妻