<偽クロックス>正規品も偽物も中国製 消費者は識別困難
毎日新聞 6月16日(木)14時8分配信

 米国の人気ブランド「クロックス」の偽サンダル密輸事件で、名古屋地検一宮支部が15日、名古屋市の輸出入会社社長ら愛知、岐阜両県の3業者3人を関税法や商標法違反で起訴した。クロックス社の偽商品を巡る摘発は全国初。05年の国内販売以降、根強い人気を誇るク社のサンダルだが、偽サンダルも急増して市場に出回っているとみられている。「正規品も偽物もメード・イン・チャイナ。消費者が識別するのは難しい」と愛知県警幹部は言う。そんな事情も偽物横行の温床になっているようだ。【高木香奈】

 ◇16万足6.4倍

 財務省によると、10年に全国の税関で差し止められた輸入品のうちサンダルを含む靴類は16万5943足。前年比6.4倍の急増だった。同省担当者は「偽物のク社サンダルが数字を押し上げたのは間違いない」と言う。

 愛知県警によると、今回摘発された3業者のうち2業者は、ク社の「輸入差し止め申し立て」に基づき、8回にわたって偽サンダル計7384足を税関に押収された。2業者が密輸した偽サンダルは約1万8000足に上ると県警はみている。

 ◇偽物は臭い?

 ク社の正規品はほとんどが中国製。偽物も中国で作られている。偽サンダルは型を取るだけで簡単に製造できるとされ、見た目では本物と区別できない。ク社は「正規品は独自の樹脂素材を使い履き心地がいい」と説明する。識別方法を県警幹部は「メーカーしか知らない。手の内を明かすことになるので公表はできないだろう」と言う。一方、「偽物は臭くて耐えられない」と話す捜査員もいる。

 税関はさまざまなメーカーから偽物の識別方法を教わっている。だが税関によると「知的財産の輸入差し止め申し立ては全国から630件以上出ている」といい、あふれる偽物に判別作業が追いつかない状況だ。

 ◇履き心地と軽さ

 ク社サンダルについて、流通ジャーナリストの金子哲雄さんは「履き心地と軽さが人気の理由。種類も豊富で普段着に合わせやすい。スーパークールビズが奨励される今夏は、さらに注目されるだろう」と話す。

 注目度が上がれば偽物も出回る。ところが、内閣府が08年に20歳以上の全国3000人を対象にした調査では、5割を超す人が偽物について「安い」「正規品にないデザインもある」などと購入に肯定的な回答をした。

 名古屋税関の担当者は「安く手に入るなら流行品の偽物でもよい、と考える意識が広がっている」と危機感を募らせる。

最終更新:6月16日(木)16時32分

米国の人気ブランド「クロックス」のサンダルの話。
う~ん、正規品も偽物も中国製。
しかも一見すると本物と偽物の区別が 区別がつかないって・・じゃどうしろと。
こう言うのが一番困るんだけどな。

暗黒の稲妻