イエメン、事態打開めど立たず…大統領出国後も
読売新聞 6月12日(日)17時18分配信

 【カイロ=長谷川由紀】イエメンのサレハ大統領がけがの治療のためサウジアラビアに出国して11日で1週間が経過した。

 当初は反体制派が求める大統領の退陣実現に期待が高まったが、大統領側に権力移行の動きは見られない。反体制派も「サレハ後」で統一した方針を示せず、事態打開のめどが立たないなか、権力の空白の長期化による混乱が懸念されている。

 サレハ大統領は3日、大統領府内のモスク(イスラム教礼拝所)で負傷した。原因は砲撃とされているが、仕掛け爆弾だったとの見方も出ている。大統領は顔や首などを負傷し、爆弾の破片か木片が体内に入ったとされる。体の4割にやけどを負ったとの情報もある。

 サウジや米国は大統領の4日の出国を機に、湾岸協力会議(GCC)の仲介案に沿った権力移譲を与党「国民全体会議」に強く働きかけているが、大統領周辺は早期帰国の方針を示すなど応じる気配を見せていない。背景には、大統領の後継者と目される長男アフマド氏らの強気の動向もあるとみられる。

最終更新:6月12日(日)17時18分

更なる混乱につながらないといいのだが・・・。

暗黒の稲妻