反汚職局長が突然の獄死、遺体に無数の外傷、群衆1000人抗議―中国
サーチナ 6月10日(金)13時42分配信

 湖北省利川市反汚職局の前局長・冉建新氏が巴東県人民検察院の留置場で突然獄死した。遺体の状態は、全身に出血や内出血が生じ、青あざや外傷は数え切れず、背中一面には火傷の跡が見られ、悲惨極まりない。インターネット上では、同氏のものとされる遺体の写真が掲載されている。博訊新聞網などが伝えた。

 同事件を知った市民約1000人が、市政府前に集結、事件の真相究明を求めた。果物やタマゴを門にぶつけるなどの騒ぎとなり、阻止しようとする警察官と群衆の間で小競り合いが起きた。

 ネット上の書き込みよると、冉氏は4日に死亡し、ただちに遺族が巴東県人民検察院に駆け付けた。遺族は、取り調べの様子を記録した録画テープを見たいと求めたが、ビデオがすべて壊れたと断られ、交渉の末、遺体の写真を撮ることだけは許可された。

 冉氏は利川市検察院反汚職局長、副検察長、利川市司法局局長を歴任、その後利川市都亭弁事処の党委員会書記、主任に任命された。在任中、職権を利用し賄賂を受け取ったとして収賄罪に問われた。今年に入り冉氏に対する本格的な取り締まりが始まり、恩施州人民検察院は5月26日、逮捕に踏み切ることを決定した。そのわずか9日後、冉氏は突然死した。

 6月4日、巴東県人民検察院は尋問中に冉氏の様子がおかしいことを発見、すぐに巴東県人民病院に移送して救命措置が施されたが、同日午後4時30分、死亡した。

 冉氏が取り調べ中に突然死亡したことで、湖北省検察機関に大きな波紋が広がった。湖北省検察院は事件発覚後直ちに恩施に向かわせた。翌5日には調査チームを立ち上げ巴東県に派遣し、死亡事件に関する全面調査に乗り出した。

 6日、検察機関から要請を受けた湖北同済法医学司法鑑定センターの専門家チームは冉氏の検視を行い、現在は法医学鑑定に入っている。

 7日午前、今回の事件の責任者である巴東県人民検察院反汚職局の曾正平局長と冉氏の取り調べに直接関わった検察官は、上級検察機関から業務停止を命じられ、取り調べを受けている。

 調査チームは、事件の真相解明を徹底的に進め、担当検察官が取り調べ中に法律・規律違反行為を行ったことが実証された場合、いかなるえこひいきや甘やかしも排除し、法律・規律に基づき厳しく責任を追及するとの構えを示した。(編集担当:松本夏穂)

最終更新:6月10日(金)17時58分

情報を隠蔽する為に消したのだろうか。
死人に口なし。
いやはや実に恐ろしい限りだ。

暗黒の稲妻