実機で検証! ソニーの新ミラーレス一眼「NEX-C3」、“こだわり派”も満足できる新機能
nikkei TRENDYnet 6月9日(木)11時26分配信


ソニーのミラーレス一眼の新機種「α NEX-C3」は、本体サイズとデザインの改善を図って質感を高めたうえ、凝った撮影が簡単にできるクリエイティブ志向の新モードを追加。こだわり派のユーザーも満足できるカメラに仕上がった。
 2011年6月8日、ソニーがミラーレス一眼の新機種「α NEX-C3」を発表した(詳細はニュース記事を参照)。旧モデルの「NEX-3」は、先鋭的なデザインの上位モデル「NEX-5」の影に隠れてやや地味な存在だった。だが、NEX-C3は従来機で要望の多かった本体サイズとデザインの改善を図って質感を高めたうえ、凝った撮影が簡単にできるクリエイティブ志向の新モードを追加。デジタル一眼の入門機として総合的な魅力を高めただけでなく、こだわり派のユーザーも満足できるカメラに仕上げた。

【詳細画像または表】

 NEX-C3の実機を旧モデルのNEX-3と比較しながら検証し、どのような点が改良されたのかをチェックしていきたい。

▼α NEX-C3のラインアップ

グリップ部に刻まれた造形は、見た目と機能性をアップ

 本体デザインは、どこかのっぺりとした印象だったNEX-3から、現代的で高級感のあるイメージに一新した。ソニーによると「NEX-3の“柔“のイメージをキープしつつ、NEX-5の“剛”のイメージを取り入れた」という。新たに、本体上部の軍艦部にシルバーのアルミ製パーツを採用したことで、全体が引き締まった。

 前面のグリップ部には樹脂製の細かな盛り上がりを施し、見た目の高級感を高めているのもポイントだ。正方形のドットマトリクスと線状のストライプを部位に合わせて使い分け、カメラを手にした際に滑りにくいよう配慮している。グリップ自体の形状も改良し、ホールドしやすいようにカーブが施された。

 撮像素子の画素数やバッテリー撮影枚数は着実に進化したが、動画撮影機能は期待されていたフルHD化は見送られ、NEX-3と同じく1280×720ドット止まりとなった。開発担当者は「データ量増加などのデメリットもあり、とにかくフルHDならばよいというわけではない。大型撮像素子による大きなボケのある動画撮影が可能で、コンパクトデジカメの動画機能では味わえない雰囲気が楽しめる点に着目してほしい」と説明する。

▼NEX-C3とNEX-3の相違点

フルオートながら味付けを加えた撮影が楽しめる「マイフォトスタイル」

 撮影機能では、フルオートモード「iAUTO」(おまかせオート撮影)モードに「マイフォトスタイル」を追加したのがポイントだ。絞りなどのカメラの専門知識がなくても、撮影者の意図を直感的に盛り込めるので、クリエーティブな撮影が手軽に楽しめるのが魅力だ。

 用意されている効果は「背景ぼかし」「明るさ」「色合い」「鮮やかさ」「ピクチャーエフェクト」「美肌効果」など。項目を選び、背面のダイヤルを回して強さを調節するだけで反映される。ある効果をかけたあと、別の効果を重ねがけできるので、より凝った仕上がりにもできる。

 ピクチャーエフェクトは「トイカメラ」や「ハイコントラストモノクロ」など11種類のフィルターをかけて撮影できる機能だ。写真だけでなく、動画撮影時にも適用できる。iPhoneでは、写真にさまざまなフィルターをかけられる写真共有サイト「Instagram」が幅広い層に支持されている。味のあるフィルターが多数用意されるピクチャーエフェクトも、Instagramを日常的に使いこなすこだわり派のユーザーに注目されそうだ。

 NEX-C3の大きな魅力は「質感と小ささにこだわったボディー」「写真へのこだわりをプラスできるフルオートモード」の2つだ。「フルオートできれいに撮れれば満足」から卒業したこだわり派のユーザーを満足させる1台として、この夏注目のデジタル一眼といえる。

(文/磯 修=日経トレンディネット)

最終更新:6月9日(木)11時26分

実物みたいなぁ・・。
まずはそれから。

暗黒の稲妻