由規、緊急降板「左脇腹がピリッと」…最悪抹消も
スポニチアネックス 6月10日(金)7時1分配信


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<オ・ヤ>4回を終え、うつむきなからベンチに戻る由規
 ◇交流戦 ヤクルト1-1オリックス (2011年6月9日 京セラD)

 思わぬアクシデントが首位・ヤクルトの若きエースを襲った。1―1の5回。好投していた由規の姿がマウンドから消えてしまった。味方の攻撃終了と同時に、背番号11はベンチ裏へ。困惑したような表情で小川監督が投手交代を告げた。

 「4回のどこか分からないけど、1球投げたところで左脇腹がピリッとして気になった。特に前兆もなかったし、痛みはないです。ただ、今までやったことのない箇所なので…」。由規の表情も浮かない。初回にT―岡田の先制打で1点を失って以降は2、3回と3者凡退。調子を上げ、4回もT―岡田の3球目にはこの日のMAX152キロを計測した。だが「多分その球を投じたあたりの時」に左脇腹に異変が生じた。そのまま4回を投げ切ったところで緊急降板。すぐさまアイシング治療を受けた。

 4回を59球で1安打1失点。前回3日の日本ハム戦(神宮)で7失点降板した反省から下半身を意識して使い、軽快な投球を見せていた矢先だ。投げ慣れたセ・リーグの本拠地球場に比べて京セラドームのマウンドは「傾斜が急でバランスを崩したかもしれない」と由規。急な傾斜に合わせて下半身を普段以上に使ったため上半身に負荷がかかったのか。小川監督は「大事を取って代えた。次の登板は今の時点では分からない」と言った。

 由規は10日、福岡遠征のチームから離れて帰京し、都内の病院で検査を受ける。小林チーフトレーナーは「(症状が)重たいことはないけど、場所が場所だけに慎重に対処したい。今後のことは検査の結果を受けてから」と説明。あらゆる動作に影響する脇腹は投手にとって特に重要な箇所で、検査の結果次第では出場選手登録抹消という可能性もある。

 左のエース格・村中が同じ脇腹の故障で離脱中。今季5勝を挙げている由規まで欠くことになれば首位チームに暗い影を落とすことになる。東日本大震災の被災地・仙台での球宴でも登板が期待される右腕。その顔には不安も浮かんでいた。

 ▼ヤクルト・荒木チーフ兼投手コーチ 由規の脇腹はひどいものではないと思う。ただ、病院で検査してみないと何とも言えない。

 ◆由規の過去の故障 09年4月18日の広島戦(神宮)で最速155キロをマークし4回まで無安打も、6回に右手人さし指のマメがつぶれて緊急降板。同5月27日のオリックス戦(神宮)でも同箇所のマメをつぶし同28日に出場選手登録を抹消された。さらに7月18日の広島戦(マツダ)では右手中指のマメをつぶし6回途中4安打1失点で緊急降板。同20日に出場選手登録を抹消された。同26日の球宴第2戦は代走で出場。9月6日の巨人戦(東京ドーム)でも中指のマメをつぶし7日に出場選手登録抹消。この年はマメが原因で4度、戦列を離れた。

最終更新:6月10日(金)10時1分

由規選手の故障はヤクルトに取っては痛いだろうね。

暗黒の稲妻