ECBが金利据え置き、インフレに「強い警戒」示し7月利上げ示唆
ロイター 6月10日(金)4時51分配信
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6月9日、欧州中央銀行(ECB)は理事会で、主要政策金利を1.25%に据え置いた。トリシェECB総裁は理事会後の会見で7月の利上げを示唆したほか、ギリシャ債務再編に反対する姿勢を再表明した(2011年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[フランクフルト 9日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は9日の理事会で、主要政策金利であるリファイナンス金利を1.25%に据え置いた。トリシェECB総裁は理事会後の会見で7月の利上げを示唆したほか、ギリシャ債務再編に反対する姿勢を再表明した。
ロイターが実施したエコノミスト調査では、74人全員が据え置きを予想していた。
ECBはまた、下限金利の中銀預金金利は0.50%に、上限金利の限界貸出金利も2.00%にそれぞれ据え置いた。
トリシェ総裁は会見で「全般的に見ると、物価安定に対するリスクは上向いている。このため強い警戒(strong vigilance)が正当化される。われわれの評価に基づき、適切な時期に断固として行動する」と語り、これまでに1カ月後の利上げを示唆する際に用いられてきた「強い警戒」という表現を使った。
さらに、5月の理事会以降に入手したデータは「エネルギー及び商品価格動向を主因とする、全般的なインフレに対する上向き圧力が依然として存在する」ことを示していると述べた。
ただ「次回の金利に関する決定について特定のペースは示唆していない」とし、利上げ時期で7月以降の選択肢も残した。
グローバル・インサイトのエコノミスト、ハワード・アーチャー氏は「7月の理事会で金利を1.25%から1.50%に引き上ることをECBはほぼ明確にした」と述べた。
ギリシャへの追加支援策で焦点となっている民間投資間の関与については、総裁は解決策を示さなかった。
ドイツのショイブレ財務相は8日、追加支援策では民間投資家に「数字で示すことができる、かなりの」負担を求める必要があると主張した。
トリシェ総裁は「特定の閣僚との話し合いを始めていない」とし、「われわれは(ギリシャの)債務再編等に賛成していない。強制的な要素が全くなく純粋に自発的なもの以外は排除する。われわれは、いかなるクレジットイベント(信用事由)や選択的デフォルト(債務不履行)についても、回避することを要求する。デフォルトについては言うまでもない」と述べた。
そのうえで、民間投資家の関与をめぐってはより広い考えが必要との認識を示したほか、ECBは保有するギリシャの債券をロールオーバーするかとの質問に対しては「それは明らかにECBの意図するところではない」と言明した。
また、何らかの債務再編が実施された場合、ECBがギリシャ国債を担保として受け入れない可能性を示唆し、「何が起きようとも、枠組みや規則を適用するという強い決意を持っている。この点、われわれの立場は非常に明確だ」と述べた。
7月の利上げを示唆する一方、ECBが銀行への支援解除には慎重になっていることも示された。
トリシェ総裁は「ECBは主要リファイナンスオペ(MRO)を、固定金利で無制限に流動性を供給する方式で、必要な限り、少なくとも2011年の9回目の準備維持期間が終了する10月11日まで継続することを決定した」と述べた。
ECBはこの日、スタッフによる最新の経済見通しを発表した。
欧州連合(EU)基準の消費者物価指数(HICP)予想は、2011年が2.5─2.7%、12年が1.1─2.3%とした。
2011年のユーロ圏の域内総生産(GDP)予想は1.5─2.3%だった。
トリシェ総裁の会見直後、ユーロは上昇したものの、その後、下げに転じた。アナリストは、7月利上げがすでに織り込まれているほか、ギリシャ債務問題への対応をめぐる結束の欠如がセンチメントを圧迫したと指摘した。
最終更新:6月10日(金)5時12分
いい方向に向かっていってくれるといいのだが・・。
暗黒の稲妻
ロイター 6月10日(金)4時51分配信
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6月9日、欧州中央銀行(ECB)は理事会で、主要政策金利を1.25%に据え置いた。トリシェECB総裁は理事会後の会見で7月の利上げを示唆したほか、ギリシャ債務再編に反対する姿勢を再表明した(2011年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[フランクフルト 9日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は9日の理事会で、主要政策金利であるリファイナンス金利を1.25%に据え置いた。トリシェECB総裁は理事会後の会見で7月の利上げを示唆したほか、ギリシャ債務再編に反対する姿勢を再表明した。
ロイターが実施したエコノミスト調査では、74人全員が据え置きを予想していた。
ECBはまた、下限金利の中銀預金金利は0.50%に、上限金利の限界貸出金利も2.00%にそれぞれ据え置いた。
トリシェ総裁は会見で「全般的に見ると、物価安定に対するリスクは上向いている。このため強い警戒(strong vigilance)が正当化される。われわれの評価に基づき、適切な時期に断固として行動する」と語り、これまでに1カ月後の利上げを示唆する際に用いられてきた「強い警戒」という表現を使った。
さらに、5月の理事会以降に入手したデータは「エネルギー及び商品価格動向を主因とする、全般的なインフレに対する上向き圧力が依然として存在する」ことを示していると述べた。
ただ「次回の金利に関する決定について特定のペースは示唆していない」とし、利上げ時期で7月以降の選択肢も残した。
グローバル・インサイトのエコノミスト、ハワード・アーチャー氏は「7月の理事会で金利を1.25%から1.50%に引き上ることをECBはほぼ明確にした」と述べた。
ギリシャへの追加支援策で焦点となっている民間投資間の関与については、総裁は解決策を示さなかった。
ドイツのショイブレ財務相は8日、追加支援策では民間投資家に「数字で示すことができる、かなりの」負担を求める必要があると主張した。
トリシェ総裁は「特定の閣僚との話し合いを始めていない」とし、「われわれは(ギリシャの)債務再編等に賛成していない。強制的な要素が全くなく純粋に自発的なもの以外は排除する。われわれは、いかなるクレジットイベント(信用事由)や選択的デフォルト(債務不履行)についても、回避することを要求する。デフォルトについては言うまでもない」と述べた。
そのうえで、民間投資家の関与をめぐってはより広い考えが必要との認識を示したほか、ECBは保有するギリシャの債券をロールオーバーするかとの質問に対しては「それは明らかにECBの意図するところではない」と言明した。
また、何らかの債務再編が実施された場合、ECBがギリシャ国債を担保として受け入れない可能性を示唆し、「何が起きようとも、枠組みや規則を適用するという強い決意を持っている。この点、われわれの立場は非常に明確だ」と述べた。
7月の利上げを示唆する一方、ECBが銀行への支援解除には慎重になっていることも示された。
トリシェ総裁は「ECBは主要リファイナンスオペ(MRO)を、固定金利で無制限に流動性を供給する方式で、必要な限り、少なくとも2011年の9回目の準備維持期間が終了する10月11日まで継続することを決定した」と述べた。
ECBはこの日、スタッフによる最新の経済見通しを発表した。
欧州連合(EU)基準の消費者物価指数(HICP)予想は、2011年が2.5─2.7%、12年が1.1─2.3%とした。
2011年のユーロ圏の域内総生産(GDP)予想は1.5─2.3%だった。
トリシェ総裁の会見直後、ユーロは上昇したものの、その後、下げに転じた。アナリストは、7月利上げがすでに織り込まれているほか、ギリシャ債務問題への対応をめぐる結束の欠如がセンチメントを圧迫したと指摘した。
最終更新:6月10日(金)5時12分
いい方向に向かっていってくれるといいのだが・・。
暗黒の稲妻