武田勝った!41イニングぶり援護もわずか1点…日本ハム
スポーツ報知 5月30日(月)8時1分配信


拡大写真
7回無失点で3勝目を挙げた武田勝(左)は、セーブの武田久をハイタッチで迎えた
 ◆交流戦 日本ハム1―0広島(29日・札幌ドーム) 思わず手をたたいて立ち上がっていた。サヨナラ勝ちしたかのように沸くベンチ。武田勝は、自身の投げている試合では6戦ぶり、実に41イニングぶりの得点に少しだけうれしそうな表情を浮かべた。

 プロ野球史上例のない6戦連続完封負けの呪縛から解かれた。援護は5回のわずか1点だけだったが、「重みを感じながら一生懸命投げました。胃に悪いです(笑い)」と必死で守り、7回5安打無失点。自身の連敗を5でストップさせ、先月21日のオリックス戦(京セラD)以来の3勝目に、お立ち台では「とりあえず、お久しぶりです」とおどけてみせた。

 どんなに援護がなくても、表面上は変わらない自分でいた。「自分の投球はできていたので、いつか勝てると思っていた。野手にあまり気にして、やってほしくなかった」と平然を装った。道具もそのまま、縁起を担ぐこともない。プライベートでも「ゴルフで90台のスコアが出たくらい」しか良いことがなく、清めの塩を自分にまこうかと考えたが、「洗うのがめんどくさいので…、その分、塩分の多い食事にしました」と報道陣を笑わせた。

 しかし、本音は違った。23日の横浜戦(横浜)の敗戦翌日。普段必ず行う30分のジョギングを早めに切り上げる“プチさぼり”。気持ちが切れかけていた。吉井投手コーチは「みんなの前では見せないけど、陰では悔しさを見せていた。球界のエースになっていくために乗り越えないといけない壁を越えた」と説明した。

 それでも切り替えはできていた。横浜戦後には観戦に訪れた陽子夫人がお土産にシューマイ弁当を買ってくれるなど、周囲の気遣いもうれしかった。「食べたいものを食べ、ゲームをしたりして野球のことを考えないようにした」と好調をキープした。

 得点圏に2度走者を背負ったが、「いつも先に点を取られていたので」とチェンジアップを軸に必死に腕を振った。チームの貯金は今季最多の9になった。「好きな野球だから、悩めたり次に進めたりする」。援護は少なくとも、点を与えなければいつか勝てる。防御率は1・64。トンネルを抜けた左腕が今度は白星を重ね続ける。

最終更新:5月30日(月)14時16分

わずか1点って援護点が3点以上あったら寧ろ前田選手の心配をしてしまうな。
まぁ、そういう状況で勝てたし、勝にとっても良かったかと。

暗黒の稲妻