<福島第1原発>5号機で冷却復旧…予備ポンプに切り替え
毎日新聞 5月29日(日)13時33分配信


拡大写真
海側から望む福島第1原発。右奥から原子炉建屋6号機、5号機、1号機、2号機、3号機、4号機。左端は集中環境施設=2011年4月10日、本社ヘリから高度1350メートル、30キロメートル離れて撮影
 東京電力は29日、冷温停止中の福島第1原発5号機で、原子炉と使用済み核燃料プールを冷却するための仮設の海水ポンプが28日に故障したと発表した。モーター部分の絶縁不良が原因とみられる。原子炉とプールの冷却機能が15時間程度失われた結果、原子炉冷却水の温度は29日午後0時49分に94.8度、プールは正午現在で46.0度まで上昇した。東電は同日午前8時過ぎから予備ポンプに切り替える作業に着手。同日午後0時31分、予備ポンプが起動し、午後0時49分、冷却を開始した。その結果、午後4時現在で原子炉冷却水は64.9度となった。

【図説で見る】福島第1原発事故

 東電によると、故障したのは「残留熱除去系」と呼ばれるポンプで、海水を引き込み12時間ごとに原子炉とプールを交互に冷やしている。28日午後9時14分、冷却先をプールから原子炉に切り替えるため作業員がパトロールしている最中にポンプが停止しているのを見つけた。午後9時時点の原子炉冷却水の温度は68度、使用済み核燃料プールの温度は41度だった。

 東電は「温度の上昇が予測できており予備のポンプもあるため、直接の危険はない」として翌29日朝までポンプの復旧に着手せず、公表もしていなかった。東電の松本純一・原子力・立地本部長代理は「国や県には28日夜の時点で報告したが、万一の事態を想定すれば、早めに公表しても良かった」と釈明し、今後は夜間でも公表する方針を示した。

 一方、経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は「急に会見して公表することで、危険性があると誤ったとらえ方をしてしまう住民もいるかもしれない。作業開始のタイミングも含めて、こういう扱いで良かったと思っている」と説明した。【酒造唯、藤野基文】

最終更新:5月29日(日)21時31分

取りあえずは何とか収まった感じの様だ。
でも復旧下からと言って安心は出来無いが。

暗黒の稲妻