相馬野馬追どうなる 1000年の伝統 混迷色濃く…
産経新聞 5月25日(水)7時55分配信
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福島県の伝統行事「相馬野馬追」の神旗争奪戦(平成22年7月)(写真:産経新聞)
例年7月下旬に開催される福島県相馬地方の国重要無形民俗文化財「相馬野馬追(のまおい)」の開催をめぐって地元が揺れている。大震災による甚大な被害に加え、東京電力福島第1原発事故の影響もあり、行事の大幅な規模縮小を求める声と、従来通りの開催を訴える意見に二分。千年以上紡がれてきた歴史と伝統は混迷を色濃くしている。(是永桂一)
【写真で見る】あばらが浮いて…警戒区域に残されやせ細った「野馬追」の馬
▼立ち入り制限が壁
南相馬市の中ノ郷騎馬会は22日の総会で、今年の野馬追に、よろいかぶと姿の大規模な「騎馬武者」を出さない方針を固めた。同騎馬会は昨年、相馬地域5郷の騎馬会で最大の205騎の騎馬武者を出した。
会では市などから補助される約1500万円を「震災復興に使うべきだ」と予算化せず、一部の神事のみを実施することを決めた。旗を奪い合う勇壮な見せ場「神旗争奪戦」には参加できない見通しだ。
神旗争奪戦の会場は「緊急時避難準備区域」となり、祭りを担う住民の多数が避難している。武者姿の行列に加わるのは数騎の見込みで、地元の高校生らが担ぐ神社のみこしも出せない状況だ。
相馬太田神社の佐藤左内宮司は「祭りどころではない。第一、立ち入り制限のある地域の催しに誰が足を運び、安全を保障するのか。神社の神事だけは行うが、もっと先にやるべきことがある」と話す。
野馬追は、相馬中村神社(相馬市)などでの騎馬武者らの「出陣」で幕を開け、2日目に雲雀(ひばり)ケ原祭場地(南相馬市原町区)で神旗争奪戦を開催。相馬小高神社(同市小高区)の馬を素手で捕らえる「野馬懸」で締めくくられる。今年の開催日程は6月11日までに開く執行委員会で正式に決定される。
相馬小高神社は立ち入り禁止の「警戒区域内」にあり、原町区も大部分が緊急時避難準備地域。他に計画的避難区域も抱えるなど、制限のない地区を加えると、同市は「4分割されている」(桜井勝延・南相馬市長)状態だ。
▼騎馬武者出せない
中村神社のある相馬市や南相馬市北部の鹿島区などは予定通りの開催に前向きで、市の関係者は「原発からの距離が違う相馬地域の南北で、開催をめぐる温度差がありすぎる」と頭を悩ませる。「犠牲者の鎮魂のためにも」と、当初は予定通りの開催の意向を示していた桜井南相馬市長は、「今までのスタイルでの開催は難しい」との考えに変わった。
同市から福島市に避難している大工、伊賀一誠さん(60)は「家にも入れず道具もなく、騎馬武者を出せるはずもない」と、去年購入したばかりの馬にまたがることをあきらめた。
一方、35年にわたって相馬野馬追に参加している佐藤徳さん(58)は、避難先に家族を残して一人で自宅に戻り、練習を積んでいる。開催未定の今年は複雑な心境というが、それでも「たとえ今年開催されないとしても、来年のために頑張ります」と話している。
最終更新:5月25日(水)10時55分
1000年続く伝統行事だそうだが・・・どうなるんだろうかね。
暗黒の稲妻
産経新聞 5月25日(水)7時55分配信
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福島県の伝統行事「相馬野馬追」の神旗争奪戦(平成22年7月)(写真:産経新聞)
例年7月下旬に開催される福島県相馬地方の国重要無形民俗文化財「相馬野馬追(のまおい)」の開催をめぐって地元が揺れている。大震災による甚大な被害に加え、東京電力福島第1原発事故の影響もあり、行事の大幅な規模縮小を求める声と、従来通りの開催を訴える意見に二分。千年以上紡がれてきた歴史と伝統は混迷を色濃くしている。(是永桂一)
【写真で見る】あばらが浮いて…警戒区域に残されやせ細った「野馬追」の馬
▼立ち入り制限が壁
南相馬市の中ノ郷騎馬会は22日の総会で、今年の野馬追に、よろいかぶと姿の大規模な「騎馬武者」を出さない方針を固めた。同騎馬会は昨年、相馬地域5郷の騎馬会で最大の205騎の騎馬武者を出した。
会では市などから補助される約1500万円を「震災復興に使うべきだ」と予算化せず、一部の神事のみを実施することを決めた。旗を奪い合う勇壮な見せ場「神旗争奪戦」には参加できない見通しだ。
神旗争奪戦の会場は「緊急時避難準備区域」となり、祭りを担う住民の多数が避難している。武者姿の行列に加わるのは数騎の見込みで、地元の高校生らが担ぐ神社のみこしも出せない状況だ。
相馬太田神社の佐藤左内宮司は「祭りどころではない。第一、立ち入り制限のある地域の催しに誰が足を運び、安全を保障するのか。神社の神事だけは行うが、もっと先にやるべきことがある」と話す。
野馬追は、相馬中村神社(相馬市)などでの騎馬武者らの「出陣」で幕を開け、2日目に雲雀(ひばり)ケ原祭場地(南相馬市原町区)で神旗争奪戦を開催。相馬小高神社(同市小高区)の馬を素手で捕らえる「野馬懸」で締めくくられる。今年の開催日程は6月11日までに開く執行委員会で正式に決定される。
相馬小高神社は立ち入り禁止の「警戒区域内」にあり、原町区も大部分が緊急時避難準備地域。他に計画的避難区域も抱えるなど、制限のない地区を加えると、同市は「4分割されている」(桜井勝延・南相馬市長)状態だ。
▼騎馬武者出せない
中村神社のある相馬市や南相馬市北部の鹿島区などは予定通りの開催に前向きで、市の関係者は「原発からの距離が違う相馬地域の南北で、開催をめぐる温度差がありすぎる」と頭を悩ませる。「犠牲者の鎮魂のためにも」と、当初は予定通りの開催の意向を示していた桜井南相馬市長は、「今までのスタイルでの開催は難しい」との考えに変わった。
同市から福島市に避難している大工、伊賀一誠さん(60)は「家にも入れず道具もなく、騎馬武者を出せるはずもない」と、去年購入したばかりの馬にまたがることをあきらめた。
一方、35年にわたって相馬野馬追に参加している佐藤徳さん(58)は、避難先に家族を残して一人で自宅に戻り、練習を積んでいる。開催未定の今年は複雑な心境というが、それでも「たとえ今年開催されないとしても、来年のために頑張ります」と話している。
最終更新:5月25日(水)10時55分
1000年続く伝統行事だそうだが・・・どうなるんだろうかね。
暗黒の稲妻