F1第4戦トルコGPはベッテルが圧勝。アロンソ3位、可夢偉は最後尾から入賞
オートスポーツweb 5月9日(月)0時15分配信


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トルコGPを制し、今季3勝目を挙げたレッドブルのセバスチャン・ベッテル(右から2番目) (c) Red bull
 2011年F1第4戦トルコGPの決勝レースが現地時間8日にイスタンブールパーク・サーキットで行われ、レッドブルのセバスチャン・ベッテルがポール・トゥ・ウインを決めた。最後尾スタートの小林可夢偉(ザウバー)は見事10位でチェッカーを受けている。

 決勝日のイスタンブールパークは快晴に恵まれ、絶好のドライコンディションでレースのスタートを迎えた。気温は17度、路面温度34度。グリッド上では予選トップ10のマシンがオプションのソフトタイヤを装着。予選ノータイムで結果的にタイヤを温存することができた24番グリッドの可夢偉はプライムのハードタイヤを選択した。ヴァージンのティモ・グロックは直前にギヤボックストラブルが発生し、スタートグリッドに並ぶことはできなかった。

 現地時間15時ちょうどに全車がフォーメーションラップを開始し、レースは予定通りにスタートする。ポールポジションのベッテルは危なげないスタートで1コーナーのトップを守ったが、3番グリッドから好スタートを見せたニコ・ロズベルグがマーク・ウエーバーから2番手の座を奪った。後続ではさらに4番手スタートのルイス・ハミルトンが6番手にポジションを下げ、フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンがそれぞれ4、5番手に順位を上げる。

 レースは、先頭のベッテルが序盤から安定したペースでリードを守る一方、後続は上位勢のポジションが目まぐるしく変動する。5周目には早くもペースの落ち始めたロズベルグをウエーバーが捕らえ、レッドブルが1-2態勢に持ち込むと、その後も周回毎にDRSゾーンのバックストレートエンドで上位勢のオーバーテイクが繰り返される。レース序盤10周目の順位はベッテル、ウエーバーのレッドブル勢にアロンソが続き、以下ロズベルグ、ハミルトン、バトン、マッサへと変わる。

 1回目のピットストップは10周目から始まり、上位勢はマッサとハミルトンを皮切りに、翌周にウエーバー、アロンソ、ロズベルグがストップ。12周目に先頭のベッテルが入り、14周目にはバトンに加え最後尾から14番手にポジションを上げていた可夢偉がピットストップを済ませた。ここでは多くのドライバーが引き続きソフトタイヤを選択する。

 20周目を過ぎると、2回目のピットストップが再び始まるが、レースリーダーのベッテルは後続の激しいポジション争いをよそに25周目にハードタイヤに履き替え、再びトップでコースに戻る。各車2回目のピットストップを終えた順位はベッテル、ウエーバー、アロンソ、ハミルトン、ビタリー・ペトロフ、マッサ、バトン。しかし、アロンソは29周目にバックストレートエンドでウエーバーをパスし、2番手に順位を上げた。

 レース中盤の30周過ぎ、首位を走るベッテルのリードは9秒前後にまで広がる。そのベッテルはハードタイヤでも安定したペースを維持しており、中盤以降は早くもコントロールモードに突入する。一方、序盤からペースの安定しない3番手スタートのロズベルグは表彰台争いからも脱落。さらにマクラーレンの2台も徐々に離され、上位争いに望みをつないでいたハミルトンも3回目のピットストップで作業ミスによるロスタイムを喫し、4位争いに呑み込まれるかたちとなってしまった。

 レース終盤の45周目前後になるとバトンをのぞく上位勢が4回目のピットストップを行う。ここで、9番手につけていたフェラーリのマッサがタイヤ交換でミスを冒してしまい、トップ10圏外へドロップ。これにより、3回ストップ作戦で11番手にポジションを上げていた可夢偉がポイント圏内の10番手に浮上した。

 結局58周のレースはベッテルが余裕でトップチェッカーを受け、第2戦マレーシア以来となる今季3勝目、通算13勝目を挙げた。またレッドブルは、終盤2番手争いを繰り広げていたウエーバーが52周目にアロンソをオーバーテイクし、そのまま2位でゴールし今季初の1-2フィニッシュを達成。ウエーバーに破れたアロンソが今季初となる3位表彰台を手にした。

 4位はハミルトンで以下ロズベルグ、バトンの順。ルノー2台もニック・ハイドフェルドとペトロフがそれぞれ7位と8位に入った。終盤に10番手にポジションを上げた可夢偉はその後もマッサの追走をかわし10位でフィニッシュ。最後尾スタートのハンデをものともせず、3戦連続でポイントを手に入れた。

F1第4戦トルコGP 決勝結果
1 セバスチャン・ベッテル レッドブル・ルノー
2 マーク・ウエーバー レッドブル・ルノー
3 フェルナンド・アロンソ フェラーリ
4 ルイス・ハミルトン マクラーレン・メルセデス
5 ニコ・ロズベルグ メルセデス
6 ジェンソン・バトン マクラーレン・メルセデス
7 ニック・ハイドフェルド ルノー
8 ビタリー・ペトロフ ルノー
9 セバスチャン・ブエミ トロロッソ・フェラーリ
10 小林可夢偉 ザウバー・フェラーリ
11 フェリペ・マッサ フェラーリ
12 ミハエル・シューマッハー メルセデス
13 エイドリアン・スーティル フォース・インディア・メルセデス
14 セルジオ・ペレス ザウバー・フェラーリ
15 ルーベンス・バリチェロ ウイリアムズ・コスワース
16 ハイミ・アルグエルスアリ トロロッソ・フェラーリ
17 パストール・マルドナド ウイリアムズ・コスワース
18 ヤルノ・トゥルーリ ロータス・ルノー
19 ヘイキ・コバライネン ロータス・ルノー
20 ジェローム・ダンブロジオ ヴァージン・コスワース
21 ナレイン・カーティケヤン HRT・コスワース
22 ビタントニオ・リウッツィ HRT・コスワース
R ポール・ディ・レスタ フォース・インディア・メルセデス
R ティモ・グロック ヴァージン・コスワース

[オートスポーツweb 2011年5月8日]

最終更新:5月9日(月)0時15分

セバスチャン・ベッテル選手は強いなぁ。
小林可夢偉選手もよくやったよ!!

暗黒の稲妻