白鵬「信頼、土俵で取り戻す」…技量審査場所、8日初日
スポーツ報知 5月8日(日)8時5分配信


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土俵祭りに参加した親方、力士たち
 大相撲の5月技量審査場所は8日、両国国技館で初日を迎える。八百長問題の影響で3月の春場所を中止した日本相撲協会は、今回も本場所の通常開催はかなわず、NHKの中継も天皇賜杯などの外部表彰もなく無料公開で行われる異例の場所が始まる。7日は国技館での土俵祭に約1000人の協会員が出席。力士を代表して横綱・白鵬(26)=宮城野=が自らの土俵で失った信頼回復を誓った。

 様々な思いを胸に、白鵬が異例ずくめの場所に臨む。「土俵でなくしたものは土俵で取り戻すだけ。(八百長問題で)多少そういう目で見られるのは承知の上でやっていく」と決意を語った。

 激動の3か月だった。初場所後の2月2日に八百長メール問題が起こり、春場所は中止。大量23人の力士が角界を去った。2000年10月にモンゴルから同じ飛行機で初来日し、苦楽を共にしてきた猛虎浪(27)が引退勧告を受け、土俵に別れを告げた。更に自身の誕生日の3月11日に震災が発生。付け人の大和田(27)の親類が亡くなり、傷ついた心に追い打ちをかけた。

 場所前には「優勝しないほうがいいのかな」と弱音を漏らした。だが場所が近づくにつれ、気持ちを高めてきた。初日2日前としては異例の出稽古を行うなど急ピッチで調整。「テレビ放送もないが見に来てくれたファンが『横綱一同頑張っていたよ』と言う声があればやったかいがある」と意気込んだ。

 土俵祭で行った黙とうでは「土俵に謝罪の意味もあった」と白鵬。史上最多タイの7連覇に挑むが「それは心のどこかに置いといて、一番一番いい相撲を取るだけ」。ようやく横綱の姿を見せる時が来た。

 ◆全協会員で黙とう 〇…土俵祭りに先立ち、放駒理事長をはじめ約1000人の全協会員が震災の犠牲者の冥福を祈って黙とうをささげた。一方、千代の富士(現・九重親方)の持つ史上1位の通算1045勝にあと10勝の大関・魁皇(38)=友綱=は「とにかく明日からなんで」と言葉少な。師匠の友綱親方(元関脇・魁輝)は精神面の落ち込みを心配。春場所中止の影響が懸念されるベテランは「きついよ。でもそれはしょうがない」と述べた。

 ◆放駒理事長、関取に奮起促す 〇…放駒理事長は土俵祭後に全関取を集め、信頼回復のための土俵を務めるよう奮起を促した。2月の八百長問題から3か月。本場所ではないが、ようやく土俵で相撲を取ることができる状況に「何はともあれ、ホッとしている」と胸の内を明かした。初日は通常通り恒例の協会あいさつを行う。「明日にならないと言えません」と内容は閉ざしたが、ファンに対し不祥事への謝罪を行うことになる。

 ◆技量審査場所アラカルト
▽成績 正式な記録として扱われ、白鵬が優勝なら史上最多タイの7連覇を達成する。
▽表彰、懸賞 協会分のみで優勝、三賞、各段優勝のみ実施。優勝パレードは行わず正面での車上撮影のみ。賜杯や、外部表彰、懸賞は辞退。
▽開場 午前8時。各日1000枚用意される当日券の配布も同時刻から行う(先着順)。
▽取組開始時間 取組数が減ったため、初日は通常より50分遅い午前9時20分開始。2日目以降は9時30分開始で、前相撲は午前9時からになる。
▽インターネットで映像配信 NHKの中継が中止となり、協会やニコニコ動画などが全取組映像のネット配信を行う。
▽節電 東京電力からの供給を最大毎時1400キロワットから744キロワット減らすことを目標に、土俵以外の客席や通路など約40%照明を落とす。

最終更新:5月8日(日)8時7分

白鵬が一番まともに見える。
モンゴルの好感度上がったね。
それにしても国技だ、国技だと協会の日本人が一番国技を貶めてるのが本当に情けないな。

暗黒の稲妻