ビンラディン掃討作戦暗号名「ジェロニモ」に米先住民が激怒
スポーツ報知 5月6日(金)8時3分配信
 米軍が1日にパキスタンで殺害した国際テロ組織アルカイダの首謀者ウサマ・ビンラディン(54)の作戦暗号名に、米先住民族(インディアン)の指導者「ジェロニモ」を使ったことに対し、先住民族が3日付でオバマ大統領に公式な謝罪を求める書簡を送った。先住民族側はジェロニモ名使用を「苦痛で不快」と表明している。一方、パキスタン紙は5日までに、ビンラディンは一度生きたまま捕らえられた後に射殺された、と娘が証言したと報じた。

 オバマ大統領に謝罪を求めたのは、「ジェロニモ」が最期を遂げた米オクラホマ州フォートシルを本拠地とする先住民アパッチ族。3日付でチェアマン名義の書簡をホワイトハウスに送った。

 書簡では、ビンラディン殺害について「我々の部族も米国民であることを誇りに思い、歓喜した」と表明。だが、ビンラディンの暗号名にジェロニモが使われたことには、「我々の部族とすべての先住民族は、苦痛と不快感を抱いた」と怒りを示した。

 ジェロニモは1800年代に、米軍と戦い続け、先住民にとって不当な支配に抵抗した英雄的存在でもある。書簡は「臆病な大量殺りく者と同列に扱うことは、歴史の誤解に基づくと確信する」と非難。「我々の子どもたちが、どう感じるか考えてほしい」として、大統領に公式な謝罪を求めた。

 米報道によると、作戦を実行した米海軍特殊部隊は、殺害時に「ジェロニモ EKIA(敵を作戦で殺害)」と報告。米軍は、ヘリコプター(アパッチ、コマンチなど)を中心とした兵器の名称に先住民の部族名等を使用する慣例があるが、今回は「敵」に使用したことで波紋を広げた形だ。

 ホワイトハウスから書簡を回された国防総省は「ジェロニモ」は「暗号名はランダムに選ばれた」と説明。さらに「先住民族を侮辱する意図はなかった」と釈明した。先住民族ではセミノール族も3月に、軍事法廷の文書で先祖をアルカイダにたとえられたとして、大統領に謝罪を求めている。

 ◆ジェロニモ 1829年6月16日、現在のアリゾナ州南部生まれ。本名は「ゴヤスレイ(あくびをする人)」。アパッチ族の指導者。メキシコ軍に妻や子どもを虐殺されたのを機に、白人に戦いを挑み、25年以上ゲリラ戦で抵抗した。アパッチ族の仲間とともに開拓者や旅人から食料や武器などを略奪し、その名をとどろかせた。「ジェロニモ」は勇猛果敢な戦いぶりを見たメキシコ人がつけたあだなとされる。86年に投降。1909年2月17日、オクラホマ州のアパッチ収容施設で死去。

最終更新:5月6日(金)12時6分

それは怒るのも無理は無いだろう。
暗号名を聞いた時に覚えた違和感はまさしくこれだったのだ。
一般の日本人でもおかしいと感じるのだから、先住民の人々の怒りは相当なものであろう。
それにしても、昨今の指導者連中の気配りの無さはどうしたものだろうか?菅総理の言動にしても、ちょっと考えれば分かりそうな失敗が多すぎる。あれが最高学府を出た人間か?

暗黒の稲妻