東北の悲願 「平泉」を世界遺産に 雪辱なるか、週内にも評価結果 
産経新聞 5月4日(水)20時47分配信


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世界遺産登録を目指している岩手県の中尊寺。震災の被害はなく従来通りに参拝できる(写真:産経新聞)
 中尊寺金色堂など「平泉の文化遺産」(岩手県)をはじめ政府が世界遺産に推薦した3つについて、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関、国際記念物遺跡会議(イコモス)が6~7日にも評価結果を勧告する。平成20年にイコモスから「記載延期」の勧告を受け今回は雪辱を果たす格好の平泉。東日本大震災による遺跡の損傷はなかったが、岩手県は甚大な被害を受けた。世界遺産へ「内定」が決まれば、観光客へのPRなど東北を活気づける契機になりそうだ。

【写真で見る】上空から見た平泉の中尊寺

 ■高まるハードル

 政府が推薦している遺産はほかに文化遺産の国立西洋美術館(東京都)と自然遺産の小笠原諸島(同)。

 イコモスは現地調査を含め約1年半にわたって審査し、「記載」(世界遺産に記載)▽「情報照会」(追加情報を求め次回以降審査)▽「記載延期」(本質的な改定が必要で推薦書を再提出)▽「不記載決議」(記載にふさわしくないもの)-の4区分で勧告。最終的には勧告を受けた世界遺産委員会が登録の可否を決定するが、「記載」勧告は事実上の世界遺産内定となる。

 平泉は20年に記載延期となったが、文化庁は「1回目で『記載』の勧告を受けるのは難しい。年々ハードルが高くなっている」と理由を分析する。

 その背景には世界遺産が増えていることにある。22年8月現在で登録された世界遺産は911件。世界遺産委員会は管理可能な規模とするため、新規記載の遺産数を抑制していく傾向にあるという。

 ■悲願へ絞り込み

 前回、政府は平泉について「浄土思想を基調とする文化的景観」と題して推薦。平泉が政治・行政上の拠点であるとの考え方を示し、全体を文化的景観として9資産を提示した。

 だが、イコモスは(1)浄土思想の世界的意義と構成資産の関連性が証明しきれていない(2)浄土思想と関連性が薄い資産がある(3)個々の資産がつながって文化的景観をなしていない-などを理由に「延期」を勧告。このため今回は文化的景観とは捉えず、浄土思想の表現に直接的に関連する6資産に絞り込んでの再チャレンジとなった。

 世界遺産に登録されれば過去の例からも観光客が大幅に増加することが見込まれる。震災による原発事故で観光の風評被害が深刻な問題となっているなか、世界遺産に内定すれば東北地方に観光客が再び戻る可能性が高く地元の期待も高まっている。

 文化庁では「震災の被害がイコモスの評価に影響を与えることはないが、被災地に明るいニュースを提供したい」としている。

最終更新:5月5日(木)9時42分

何とか条件をクリアして世界遺産に指定されるなといいなと思うんだが。

暗黒の稲妻