「高台移転」に思い複雑=「こだわりない」「戻りたい」―住民との意見交換も・宮城
時事通信 5月2日(月)15時30分配信
東日本大震災の津波は、沿岸部にあった農地や漁港に大きな被害をもたらした。復興構想では、居住地を高台に移す考えも出される中、沿岸部に農地を構える農家や、漁港近くに暮らす漁師からは、複雑な思いが聞こえた。
名古屋市の面積に相当する327平方キロが浸水した宮城県。南部の亘理町は、海に面した平野部の田畑27平方キロ余が水没した。特産のイチゴを作る畑や自宅を津波に流された農業鈴木ちかこさん(57)は、津波の様子を振り返り「海沿いが怖い。帰りたくない」と震え上がる。「遠くに移るのは嫌だが、土地にこだわりはない」と話し、高台移転に前向きだった。
ニンジンを栽培していた男性(78)は、がれきと海水が畑に流れ込み、「私が生きてるうちは作物は無理だろう」と諦め顔。いったんは移転を検討した。しかし、「やはり生まれた地元だ」と考え直したといい、倒壊を免れた自宅を修理し、再び住むことを考えている。
石巻市前網浜でホヤを養殖していた男性(48)は、入り江に面した海辺の狭い土地で暮らしていた。集落のある牡鹿半島は山が海沿いまで迫った場所が多く、移住できるような平地は少ない。「移るなら隣町になってしまう。できれば戻って住みたい」と話した。
岩手県大槌町の小国隆男さん(70)は「妻も流された。あの速さを見たら、二度と同じ所には住みたくない」と涙を拭った。
自治体も高台移住の検討を開始。亘理町と隣り合う宮城県山元町も4月中旬から、住民と意見交換を進めている。住居移転とともに、農地を守るための堤防建設も目指すが、多額の資金が必要。同町の担当者は「移転費用の国の補助率見直しなど、新しい枠組みが必要」としている。
最終更新:5月2日(月)16時5分
住まいを移すのはそれぞれの思いもあり複雑だろうなと思う。
どちらの気持ちも尊重してあげたいが・・。
暗黒の稲妻
時事通信 5月2日(月)15時30分配信
東日本大震災の津波は、沿岸部にあった農地や漁港に大きな被害をもたらした。復興構想では、居住地を高台に移す考えも出される中、沿岸部に農地を構える農家や、漁港近くに暮らす漁師からは、複雑な思いが聞こえた。
名古屋市の面積に相当する327平方キロが浸水した宮城県。南部の亘理町は、海に面した平野部の田畑27平方キロ余が水没した。特産のイチゴを作る畑や自宅を津波に流された農業鈴木ちかこさん(57)は、津波の様子を振り返り「海沿いが怖い。帰りたくない」と震え上がる。「遠くに移るのは嫌だが、土地にこだわりはない」と話し、高台移転に前向きだった。
ニンジンを栽培していた男性(78)は、がれきと海水が畑に流れ込み、「私が生きてるうちは作物は無理だろう」と諦め顔。いったんは移転を検討した。しかし、「やはり生まれた地元だ」と考え直したといい、倒壊を免れた自宅を修理し、再び住むことを考えている。
石巻市前網浜でホヤを養殖していた男性(48)は、入り江に面した海辺の狭い土地で暮らしていた。集落のある牡鹿半島は山が海沿いまで迫った場所が多く、移住できるような平地は少ない。「移るなら隣町になってしまう。できれば戻って住みたい」と話した。
岩手県大槌町の小国隆男さん(70)は「妻も流された。あの速さを見たら、二度と同じ所には住みたくない」と涙を拭った。
自治体も高台移住の検討を開始。亘理町と隣り合う宮城県山元町も4月中旬から、住民と意見交換を進めている。住居移転とともに、農地を守るための堤防建設も目指すが、多額の資金が必要。同町の担当者は「移転費用の国の補助率見直しなど、新しい枠組みが必要」としている。
最終更新:5月2日(月)16時5分
住まいを移すのはそれぞれの思いもあり複雑だろうなと思う。
どちらの気持ちも尊重してあげたいが・・。
暗黒の稲妻