全国にこだま…宮沢賢治、金子みすゞ詩集が人気
デイリースポーツ 4月9日(土)9時13分配信

 東日本大震災の影響が生活のさまざまな部分に及ぶ中、被災者を勇気づける詩人の作品が全国的にブームを呼んでいる。俳優・渡辺謙(51)や香港のアクション俳優・ジャッキー・チェン(57)が使用した宮沢賢治の代表作「雨ニモ負ケズ」は、発行元の新潮社が異例の増刷を行う人気に。また、ACジャパンのCMで話題となった金子みすゞの「こだまでしょうか」は、電子書籍が発売されるほどの広がりを見せている。
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 「雨ニモ負ケズ」は、渡辺らが立ち上げた東日本大震災の支援サイト「kizuna311」内で、渡辺が朗読したことでまず話題に。その後、ジャッキー・チェンが手掛けたチャリティーソング「不要輸給心痛」のベースになったことから、さらに注目が高まった。
 作者の宮沢賢治は、震災で被害の大きかった岩手出身。くじけずに立ち上がる元気を呼び起こすには最適の詩として、同作が収められた「新編 宮沢賢治全集」を発行する新潮社にも問い合わせが多数届いた。同社によると、震災発生以降、同作の売り上げは約2倍に増加。7日に5000部の増刷を決めた。過去2年も年に1度増刷されたが、今年は再増刷を行う可能性が高いという。
 一方、ACのCMで話題となった金子みすゞの詩「こだまでしょうか」が収められている詩集「金子みすゞ童謡集・わたしと小鳥とすずと」は注文殺到で在庫が完売。出版元のJULA出版局によると、震災の影響による紙不足で再版が進まず、3月31日に電子書籍での発売に踏み切ったという。
 電子版を作成した「ANALOG TWELVE」によると、同社の赤松隆社長が阪神・淡路大震災で被災した際、金子みすゞの詩に励まされたという声が多かったこともあり、電子化を決定。1部450円で販売しているが、被災者には無料配布しているという。
 紙不足も徐々に解消し、書籍でも来週には5000部の増刷が決定。義援金や物資だけでなく、被災者の心に響く美しい日本語も、復興への大きな支えとなる。

最終更新:4月9日(土)12時35分

今回の震災で、行動力の大切さ、言葉の持つ力を再認識させられた気がする。

暗黒の稲妻