自衛官スイマー、泳ぎでエールを 
産経新聞 4月4日(月)19時11分配信


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4月9日開幕の世界選手権代表選考会に向け、最終調整する自衛隊体育学校の高桑健(写真:産経新聞)
 「今は泳ぐことしかできない。でもそれが僕の今の任務だと思っている。結果を出して被災地を勇気づけられれば」。

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 自衛隊が東日本大震災の被災地へ向かうための中継基地となっている朝霞駐屯地(埼玉県朝霞市)。毎日数百人の隊員らが入れ替わりで出発準備を整える中、自衛隊体育学校に所属する北京五輪競泳代表の高桑健(26)は、4月9日開幕の世界選手権代表選考会(静岡・浜松市総合水泳場)に向けて懸命に水しぶきをあげている。

 五輪メダル獲得を目指して創設された体育学校には水泳やレスリング、柔道など9種目の日本代表ら215人が在籍。現時点で被災地への派遣要請はないものの、練習時間外は迷彩服を着て、人手が足りなくなっている駐屯地隊員の代わりに門番警備を行っている。

 代表選考会を控える水泳選手は警備活動を免除された。しかし、万が一に備えて敷地内待機で外出は禁止。食事も被災地へ向かう隊員を優先するため、選手に割り当てられる量が減り、高桑はサプリメントで栄養を補う。練習前後は新聞に目を通すことが日課になった。被災地の現状を心に刻み、「水泳をやらせてもらえることに感謝」と気持ちを奮い立たせる。

 北京五輪では男子200メートル個人メドレーで5位入賞。世界と戦える自信をつかみ、今年の目標は「夏の世界選手権で表彰台に立つこと」だ。

 もう一つ、胸に誓ったことがある。「この先もずっと、多くの人の力になることがしたい」。将来は現場で国民を救う自衛隊員になるつもりだ。だから今は、自分にしかできない力強い泳ぎでエールを届ける。(青山綾里)

最終更新:4月4日(月)23時49分

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