がれきから思い出の品を=照合進め、持ち主捜し―宮城県名取市
時事通信 4月4日(月)4時59分配信

 東日本大震災から3週間余。津波で壊滅した宮城県名取市閖上地区では、がれきと化した町の中、家族らの思い出の品を捜し求める人の姿が絶えない。同市役所にも貴重品やアルバムなどが多数集まっており、持ち主を捜す作業も始まった。
 津波で流された自宅跡地で、大学生沢口佑衣さん(21)は砂まみれのマッサージ機と韓国語教材のCDを見つけ、声を詰まらせた。いまだ安否が分からない母由美さん(52)の愛用品だ。「お母さんがいつも使っていたんです」。
 地震発生時、JR仙台駅で由美さんの迎えを待っていた。「迎えに行けないかも」。携帯電話から、由美さんの泣き声が聞こえた。「私を迎えに来る途中で被害に遭ったのかもしれない」。佑衣さんは涙を拭った。
 沢口さん一家は3カ月前に同地区に引っ越してきたばかり。会社員の兄周平さん(26)は「口うるさくて、韓流にはまって…。本当に普通の母親だった」と奥歯をかみしめた。
 仙台空港で勤務していた針生秀子さん(58)は息子(32)とともに、13年前に亡くなった父と夫の位牌(いはい)を捜しに来た。流失した自宅敷地内には車の部品や電柱などのがれきが積み重なったまま。「どこから捜していいのか」。途方に暮れていた。
 名取市役所には、行方不明者の捜索を続ける消防や自衛隊などから財布や現金、保険証などの貴重品が毎日50~60件届き、アルバムなどの思い出の品も多数集まっている。市災害対策本部では、津波に流された物と連絡先などを記載した「流出物届」を市民から提出してもらって照合を進めている。
 担当者は「がれきの撤去が始まると、届く物も増えると思う。態勢も強化して持ち主になるべく早く返したい」と話した。 

最終更新:4月4日(月)7時50分

他の人は何気ない物であっても例えどんな小さい物であっても人それぞれ想いがこもった物もある。
以前の生活に少しでも早く戻れます様祈っております。

暗黒の稲妻